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東村山の絵本屋になぜトゥクトゥク!? 店主の衝動買いから始まった「トロル」の不思議

東京都 / 国分寺市 / 国分寺線 | 更新日: 2026-10-30
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東村山駅|絵本・おもちゃ・雑貨|街の不思議

絵本屋さんの前に、タイの三輪タクシー。

しかも、その近くにはキリンのオブジェや、色とりどりのおもちゃ。

東村山駅の西口から歩いて約3分。裏通りにある「トロル」は、本屋さんなのか、おもちゃ屋さんなのか、ちょっと迷ってしまうお店です。

それにしても、どうして絵本屋さんにトゥクトゥクが?

調べてみると、答えは意外にもシンプル。ところが、その一台をきっかけにお店の歴史をたどると、もっと面白いことが分かってきました。

なぜ絵本屋さんにトゥクトゥク?答えはタイフェスにあった

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トゥクトゥクとは、タイなどで見られる三輪の乗り物。タクシーとして使われることでも知られています。

東村山の「トロル」では、そんな乗り物が店先の目印になっています。日本の絵本屋さんとしては、なかなか大胆な組み合わせです。

実は、店主の関本練さんが代々木公園のタイフェスティバルで見つけ、その場で購入を決めたものなのです。

西武鉄道の沿線メディア「ぐるっとプラス」が2023年12月に行った取材では、関本さん本人が購入のきっかけを語っています。計画的にお店の看板車両を探していた、という話ではありません。[1]

まさかの、フェスでのひと目ぼれ。

買ってきたものがキーホルダーやポストカードなら分かります。でも、三輪自動車です。お土産の規模が少々大きすぎます。

では、このトゥクトゥクは単なる飾りなのでしょうか。

実は、絵本の配達にも使われていた

答えは、いいえ。

2024年公開の「ぐるっとプラス」の記事では、トゥクトゥクで納品することもあると紹介されています。

さらに『散歩の達人』2023年3月号の記事には、青いトゥクトゥクで市内の保育園へ絵本を配達することもある、という話が登場します。[1][2]

最初の発見

店先のトゥクトゥクは、ただの変わった飾りではありませんでした。

絵本を子どもたちのもとへ届ける乗り物としても使われていたのです。

「絵本屋さんに、なぜタイの乗り物?」という疑問が、少し変わって見えてきました。

でも、ここで別の疑問が生まれます。

そもそも、この絵本屋さんは、なぜ保育園へ本を届けているのでしょう。

実は、最初から「お店で待つ本屋さん」ではなかった

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話を少し昔に戻しましょう。

トロルの開業は1980年。店主の関本さんは、もともと絵本の世界とは別のところにいた人でした。

20代半ばのころ、ある児童書専門店と出合い、絵本の面白さを知ったといいます。その店で働いたのち、独立して本を販売する道へ進みました。[1]

別の取材では、絵本『よあけ』(福音館書店)との出合いが、絵本の世界に引き込まれたきっかけの一つだったと紹介されています。[3]

そして、ここが大切なポイント。

関本さんは、最初から東村山に店舗を構えて、お客さんが来るのを待っていたわけではありません。

はじめは絵本や児童書を持って、保育園や幼稚園を訪ねる販売をしていました。

東村山だけでなく、練馬、西東京、小平などの保育施設にも足を運んでいたそうです。やがて取引先の多かった東村山に店舗を構えることになります。[1][3]

つまり、順番が逆だったのです。

本屋さんをつくってから、子どもたちとの接点が生まれたのではない。

子どもたちのいる場所へ本を届けてきた活動の先に、東村山のお店が生まれた。

だから、トゥクトゥクで保育園へ本を届けるという話も、単なる珍しいエピソードではありません。

乗り物こそタイからやって来ましたが、「本を持って出かける」という仕事の形は、ずっと以前から続いていたのです。

では、なぜ絵本だけでなく、おもちゃまで並ぶの?

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トゥクトゥクの理由が分かったところで、もう一度お店の入口を見てみましょう。

キリンのオブジェ、カラフルな雑貨、おもちゃ。店内には絵本がぎっしり。さらにゲームや懐かしい玩具まで並んでいます。

少なくとも過去の取材写真に写る姿は、整然と本だけが並んだ一般的な書店とはずいぶん違います。[1][3]

なぜ、こんな品ぞろえになったのでしょう。

手掛かりは「絵本の面白さ」の捉え方

東久留米市が開催した「図書館フェス2023」の企画では、関本さんが仕事のきっかけについて回答しています。

そこでは、本屋の空気そのものが好きだったこと、そして絵本の表紙から伝わってくる驚きや、心がざわざわするような面白さにひかれたことが語られています。[4]

絵本を、文字を読むためだけのものとして見ているわけではなさそうです。

表紙を見て気になり、手に取り、ページを開いて、予想しなかった世界に出合う。

そんな楽しみ方を考えると、絵本とおもちゃは意外と近い存在かもしれません。

もちろん、すべての商品がその考えだけで選ばれていると断定はできません。ただ、2013年の訪問記でも、関本さんは新刊本に限らず、子どもに関係する良いものを置くという考えを紹介されています。[5]

絵本だけでなく、触って遊ぶものや、見て楽しいものまで。

そう考えると、店内のにぎやかさにも、一本の筋が見えてきます。

お店そのものが、おもちゃ箱のよう

実は「おもちゃ箱」という表現、編集部が勝手に付けた言葉ではありません。

東久留米市の企画で、関本さん本人が、お店をおもちゃ箱をひっくり返したような本屋だと紹介しているのです。[4]

何が入っているか、開けてみるまで分からない。
そんなおもちゃ箱に似た、本との出合い方。

この言葉は、資料を読んだ編集部なりの受け止め方です。

本を探すつもりで来たのに、変わったおもちゃが気になる。おもちゃを見ていたら、その隣の絵本が気になる。

目的のものを買うだけでは終わらない。

そんな寄り道ができることも、この店の楽しみ方の一つなのでしょう。

かわいい絵本屋の奥に、なぜ保育・福祉の専門書?

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ここまででも、十分に個性的なお店です。

ところが、トロルにはもう一つ、表からは分かりにくい顔があります。

店の奥には、保育や福祉に関する専門書が並んでいるのです。

一般的な大型書店でも見つけにくい専門的な本を扱い、そうした書籍を探して遠方から訪れる人もいると、関本さんは取材で語っています。[1]

かわいいおもちゃを見に来たら、奥には保育の専門書。

これはなかなか大きな方向転換です。

でも、先ほど分かったお店の始まりを思い出すと、不思議ではなくなります。

トロルは、保育園や幼稚園へ本を届ける活動から発展した本屋さんでした。

子どもが読む絵本だけではなく、子どもたちを育てたり、支えたりする大人が必要とする本も扱っているのです。

東村山の小さなお店が、全国へ出かけている

しかも、その活動は東村山だけにとどまりません。

東久留米市の公式サイトに掲載された店舗紹介では、トロルが全国各地の保育・福祉関係の研修会や学会で書籍の出張販売を行い、出版活動もしていると説明されています。[4]

公式オンラインショップにも、保育士向け書籍、子育て支援、食育、教材、玩具、トロル出版部など、さまざまな分類があります。[6]

もう一つの発見

トロルには、二つの顔がありました。

子どもや家族が絵本・おもちゃと出合う場所。

そして、保育や福祉に関わる人へ専門的な本を届ける場所。

店先の楽しげな雰囲気と、奥に並ぶ専門書は、別々の商売というより、子どもを中心にした活動の異なる表れとして見ることができます。

最初は「何でも売っている不思議なお店」に見えました。

でも、一つずつたどると、その品ぞろえには長年の仕事が重なっていました。

最後にもう一つ。なぜ名前が「トロル」なの?

トゥクトゥク、おもちゃ、絵本、専門書。

ここまでくると、店名の「トロル」も気になります。

トロルは、北欧の物語や伝承に登場する不思議な存在の名前です。

2022年ごろの取材記事「イマタマ特派員」では、店名は北欧の森の妖精「トロル」に由来すると紹介されています。[3]

ただし、トロルは北欧の伝承や作品によって姿も性格もさまざまです。単純にかわいい妖精だけを意味する名前ではありません。

店主がどの物語やキャラクターを具体的に思い浮かべて名付けたのか、今回確認した資料からは分かりません。

それでも、この名前とお店の雰囲気を並べてみると、ちょっと面白い。

知らないものが現れたり、想像とは違うものに出合ったりする、不思議な物語の世界。

店先にタイの三輪車がいて、キリンがいて、絵本が並ぶトロルにも、少し似たところがあります。

ただ本を買うだけの場所ではない。

何かに出合うための、小さな不思議の入口。

そんな見方ができそうです。

トロルでは何が買える? 子どもだけでなく大人も楽しめる

実際に訪れるなら、まずはどんな商品があるかを知っておきたいところです。

過去の店舗取材と公式オンラインショップでは、次のようなジャンルが確認できます。[1][6]

絵本・児童書

子ども向けの絵本から、大人も楽しめる作品まで。新しい絵本だけでなく、長く読み継がれてきた作品も扱っています。

2023年の取材で関本さんが紹介した一冊が、ザ・キャビンカンパニーの『ゆうやけにとけていく』。

夕焼けの色彩を通して、人々の暮らしや夜への移り変わりを描く絵本です。過去のおすすめなので、現在の店頭在庫は確認が必要です。[1]

おもちゃ・ゲーム・雑貨

ボードゲーム、海外の玩具、コマ、パペット人形、教材なども扱っています。

以前の取材では、文字や絵を自由に書いて消せる「マグ・パッド」というおもちゃも紹介されていました。[3]

見慣れない玩具を発見したら、何に使うものなのか調べてみるのも楽しそうです。

保育・福祉・子育ての専門書

保育士、幼稚園教諭、福祉関係者などが使う専門的な書籍も重要な取り扱い分野です。

一般書店で探しにくい本を探している場合は、公式オンラインショップで商品の取り扱いを確認したり、店舗に問い合わせたりするとよいでしょう。

※紹介した商品は過去の取材時の取り扱いや、2026年10月30日に確認した公式通販の分類に基づきます。すべての商品が常時店頭にあるとは限りません。

東村山駅から徒歩約3分。お店の場所と訪問前の確認事項

トロルがあるのは、東村山駅西口から歩いて約3分の裏通りです。

駅前の大きな商業施設ではなく、少し路地へ入った場所にあります。

ただし、トゥクトゥクが毎日必ず店先に出ているとは限りません。過去の訪問記にも、出ていなかった日の報告があります。乗り物を目当てに訪れる場合は、事前に確認するのが確実です。[7]

トロル|店舗基本情報
店名
トロル(Troll)
所在地
東京都東村山市野口町1-11-4
最寄駅
西武線 東村山駅 西口
アクセス
徒歩約3分
取扱商品
絵本・児童書・おもちゃ・雑貨・保育福祉専門書・教材など
電話
042-392-5304
営業時間
過去の取材掲載では、平日11:00〜18:30、土日祝11:00〜17:00。
2026年10月時点の最新の営業日・時間は未確認です。
公式通販
トロルストア

店舗所在地と電話番号は公式通販および複数の取材記事で確認。営業時間・定休日には過去の掲載情報間で相違があるため、最新の営業予定は公式SNSまたは電話でご確認ください。情報確認日:2026年10月30日。

トゥクトゥクは、ただの飾りではなかった

最初に気になったのは、絵本屋さんの前に置かれた一台のトゥクトゥクでした。

なぜタイの乗り物が東村山にあるのか。

答えは、店主がタイフェスで出合い、その場で購入を決めたから。

それだけでも十分に面白い話です。

でも、調べ進めると、その先にも手掛かりがありました。

トゥクトゥクは保育園への納品にも使われていた。

その背景には、店舗を持つ前から保育園や幼稚園へ本を届けてきた歴史があった。

そして、店内の絵本、おもちゃ、専門書も、子どもたちと、その成長を支える人々につながっていました。

外から見ると、少し不思議で、にぎやかなおもちゃ箱。

けれど、その中身を一つずつ見てみると、長年積み重ねてきた本屋さんの仕事が見えてきます。

東村山の裏通りで見つける、ちょっと場違いにも思えるタイの三輪車。

次にその姿を見たときは、単に「変わった車がある」と思うだけでは終わらないかもしれません。

あの三輪車は、絵本と人をつないできた本屋さんの、もう一つの顔でもあったのです。

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参考資料・情報確認日

本文は店舗の公式情報、自治体掲載資料、公開された取材記事をもとに構成しています。ekirip編集部が独自に店主へ取材したり、今回現地を訪問したりしたことを示すものではありません。

Web情報確認日:2026年10月30日

  1. [1] 西武鉄道沿線メディア「ぐるっとプラス」
    「東村山の絵本専門店『トロル』はまるでおもちゃ箱。お気に入りの一冊を探そう」
    2024年1月18日公開。2023年12月12日取材。トゥクトゥク購入の経緯、配達、開業までの歩み、絵本・専門書の取り扱い、店舗情報を参照。
    https://cf.grutto-plus.com/area/haijimaline_tamagawaline/512/
    確認日:2026年10月30日
  2. [2] さんたつ by 散歩の達人
    「東村山さんぽ~志村けんだけじゃない! そこかしこにある東村山産を巡る~」
    『散歩の達人』2023年3月号より。トゥクトゥクによる保育園への配達、店内の様子を参照。
    https://san-tatsu.jp/articles/229627/
    確認日:2026年10月30日
  3. [3] イマタマ特派員
    「“路地裏のワンダーランド”絵本専門店『トロル』」
    店主と絵本の出合い、訪問販売の歴史、店名の由来、玩具、専門書、店内の造作について参照。
    https://imatama.jp/contents/tokuhain/higashimurayama/troll/
    確認日:2026年10月30日
  4. [4] 東久留米市立図書館・東久留米市
    「図書館フェス2023 本屋さんのトビラ」トロル紹介
    店舗紹介、本人回答による開業のきっかけ、絵本への考え方、出張販売と出版活動を参照。
    東久留米市公式ページ
    確認日:2026年10月30日
  5. [5] 『僕らの絵本』
    「作家の町の本屋さん❶ ~東村山『トロル』さん~」
    2013年4月4日公開。店主の品ぞろえに対する考え方、当時の店舗の様子を参照。
    https://ameblo.jp/bokurano-ehon/entry-11504637769.html
    確認日:2026年10月30日
  6. [6] トロル公式オンラインショップ
    「トロルストア」
    商品分類、出版部、絵本・児童書・玩具・教材、店舗住所・電話番号を参照。
    https://www.troll-store.com/
    確認日:2026年10月30日
  7. [7] 株式会社アークレスト
    「東村山おしゃれな本屋さん」
    トゥクトゥクの購入エピソード、車両が店先に出ていなかった訪問時の状況を参照。
    https://www.arcrest.co.jp/blog/page_911.html
    確認日:2026年10月30日

※過去の取材記事に掲載された商品・店舗の様子・営業条件は、2026年現在も同一であることを保証するものではありません。訪問前に最新の公式案内をご確認ください。

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2026-10-30
掲載・修正方針
公式情報や現地情報をもとに正確性の確認に努め、変更を確認した場合は随時更新します。
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