
EKIRIP LOCAL GUIDE|国分寺・恋ヶ窪
国分寺市の黄色いコミュニティバス「ぶんバス」。 実はこのバス、PayPayやクレジットカードのタッチ決済で乗れることをご存じでしょうか。
小銭がなくても乗れる。これは便利。 ところが、ここに一つだけ落とし穴があります。
同じ「ぶんバス」なのに、PayPayが使える路線と使えない路線があるのです。
どうして同じ市のバスなのに違うのでしょう。 しかも、調べてみるとキャッシュレス決済とは別に、少しお得な回数券まで見つかりました。
ぶんバスは大人1乗車200円。全6ルートのうち4ルートでPayPay・クレジットカードのタッチ決済・SuicaやPASMOが利用できます。
対応するのは「日吉町」「東元町」「本多」「万葉・けやき」の4ルート。 一方、「西町」「北町」の2ルートはこれらのキャッシュレス決済に対応していません。 現金と専用回数券は全ルートで利用できます。 [1]
PayPayが使えるぶんバスは、どのルート?

いちばん大切なのは、バスの色ではなくルート名です。
ぶんバスは現在6ルート。 国分寺駅や西国分寺駅、恋ヶ窪駅の周辺などを走っていますが、利用できる支払い方法は同じではありません。
国分寺市が公開している決済方法を整理すると、次のようになります。 [1]
| ルート | 現金・回数券 | Suica・PASMO | タッチ決済・PayPay等 |
|---|---|---|---|
| 日吉町 | ○ | ○ | ○ |
| 東元町 | ○ | ○ | ○ |
| 本多 | ○ | ○ | ○ |
| 西町 | ○ | ○ | × |
| 北町 | ○ | × | × |
| 万葉・けやき | ○ | ○ | ○ |
※国分寺市公式ページ(2026年6月11日更新)に掲載された対応表をもとに作成。○は利用可能、×は利用不可。
ここで見落としやすいのが西町ルート。 PayPayやクレジットカードのタッチ決済は使えませんが、Suica・PASMOは利用できます。
北町ルートは、交通系ICもタッチ決済もPayPayも非対応。 現金または専用回数券を用意して乗車しましょう。
覚え方はシンプル。
4ルートは多様なキャッシュレス決済に対応。
西町は交通系ICまで。
北町は現金・回数券。
「ぶんバスならPayPayで大丈夫」と一括りにしないことがポイントです。
そもそも、なぜ同じぶんバスで支払い方法が違う?

ここが今回、少し面白いところです。
6ルートを走るぶんバスは、すべて同じ会社が運行しているわけではありません。
実は、3つの事業者がルートを分担して運行しています。 [1]
日吉町・東元町・本多・万葉・けやきの4ルートを担当。タッチ決済・QRコード決済・交通系ICに対応しています。
西町ルートを担当。現金・回数券・交通系ICに対応しています。
北町ルートを担当。現金・回数券による支払いに対応しています。
なるほど。市のコミュニティバスという一つの名前の裏側に、異なる運行事業者がいるわけです。
実際、キャッシュレス決済が充実している4ルートは、すべてトーショー交通が運行しています。
ただし、事業者が異なることだけで決済方法の差が生じたと断定することはできません。 車両や決済設備の導入状況なども関わるためです。
この4ルートには、もう一つ共通する出来事があります。
2025年9月、ぶんバスに何が起きた?
PayPayやクレジットカード決済に加えて、普段の電車で使っているSuicaやPASMO。 これも使えるなら、財布を出す手間がぐっと減ります。
実は、対象4ルートで交通系ICカードの利用が再開したのは2025年9月1日でした。 [2]
市の案内では、すでに対応していたクレジットカードのタッチ決済や二次元バーコード決済に、交通系ICカードが加わったことが分かります。
つまり、最初からすべての支払い方法が一度にそろったわけではないのです。
交通系ICを追加できた理由
決済システムを提供するトランザクション・メディア・ネットワークスの発表によると、既存のキャッシュレス端末とクラウド型決済サービスを連携することで、交通系ICを導入しました。 [3]
クラウド型とは、決済の処理を車内の機械だけでなく、ネットワークの先にあるシステムで行う仕組みです。 これによって導入や維持管理の負担を軽減できると説明されています。
バスの外見はいつもと同じでも、運賃を支払う仕組みは少しずつ進化していたのですね。
PayPay以外には何が使える?

対応4ルートでは、利用できるキャッシュレス決済が意外と豊富です。
二次元バーコード決済
対応サービス
PayPay/楽天ペイ/d払い/Smart Code対応サービス
いつもスマートフォンで買い物をしている人なら、使い慣れた決済サービスで乗車運賃を払えるのが便利です。
なお、Smart Codeは複数のコード決済サービスに対応する決済の仕組みです。 利用したいアプリが対象かどうかは各サービスの案内を確認してください。
クレジットカードのタッチ決済
国分寺市が案内する対応ブランドは次のとおりです。 [1]
Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯。
ただし、タッチ決済に対応したカードであることが条件です。 同じブランドのカードでも、タッチ機能がなければ利用できません。
Suica・PASMOなどの交通系IC
電車から乗り継ぐときには、交通系ICも便利です。
ただし、鉄道で利用できるカードだからといって、すべてのぶんバス路線で使えるわけではありません。 特に北町ルートは注意しましょう。
※各決済サービスの利用条件や対応端末は変更される可能性があります。乗車時には決済端末の表示や運転士の案内に従ってください。
PayPayよりお得?「2,000円で21枚」の回数券
キャッシュレス決済は確かに便利です。 でも、頻繁にぶんバスに乗るなら、別の選択肢もあります。
それが、ぶんバス専用の回数券。
100円券 × 21枚=2,100円分
額面より100円分お得
市の公式案内では、1冊2,000円で100円券が21枚。 すべてのルートで共通利用でき、車内で販売されています。 [1]
大人運賃は200円なので、通常は100円券を2枚使用します。
つまり、1冊で大人10回乗車した場合、100円券が1枚残る計算。 その1枚は次の乗車時などに使えます。
小学生の100円運賃にも使えるため、家族でぶんバスを利用するときにも無駄なく使いやすい仕組みです。
注意:1冊で大人10.5回乗れる、という意味ではありません。
回数券は100円単位なので、大人は1乗車につき2枚。 21枚目だけで大人1回分の運賃を払えるわけではありません。
回数券の利点は値引きだけではありません。 PayPay非対応の北町ルートを含め、どのルートでも使えること。
キャッシュレス対応が統一されていないぶんバスだからこそ、全ルート共通の回数券は覚えておきたい選択肢です。
大人200円、子ども100円。昔の100円バスとは違う?
以前のぶんバスを知っている人なら、「あれ、100円じゃなかった?」と思うかもしれません。
その記憶は間違いではありません。
ぶんバスは2003年3月21日に日吉町ルートで運行を始め、長い間、大人も子どもも100円で利用できる地域交通として親しまれてきました。
しかし、運転士不足や人件費、一般路線バスとの運賃差などを背景に、2025年に運賃が改定されました。 [4]
市の説明では、運転士の処遇改善や路線バス事業者の収益確保、利用者間の負担の公平性などが理由として挙げられています。
2026年10月時点の運賃は次のとおりです。 [1]
| 区分 | 運賃 | 条件 |
|---|---|---|
| 大人 | 200円 | 中学生以上 |
| 小児 | 100円 | 小学生・運転士に申告 |
| 未就学児 | 無料 | 運転士に申告 |
| 障害者割引 | 100円 | 対象の手帳等を提示 |
| 介助者割引 | 100円 | 対象条件を満たす介助者1名 |
介助者割引は2026年4月1日に導入されました。 障害者手帳の旅客運賃減額欄に「第一種」の記載がある方を介護する、任意の1名が対象です。
障害者割引では対象となる手帳に条件があります。 東京都以外が発行した精神障害者保健福祉手帳は、市の案内では割引対象外です。 対象条件の詳細は公式ページで確認してください。
恋ヶ窪駅や国分寺駅から乗るなら、どのルート?
支払い方法が分かったら、次に気になるのは行き先です。
ぶんバスは、国分寺市内の公共交通が利用しにくい地域や公共施設への移動を支えるために運行しています。 全6ルートの主な経由地を見てみましょう。 [1]
西国分寺駅東 → 国分寺市役所 → 福祉センター入口 → 恋ヶ窪駅西 → 西国分寺駅東
国分寺駅南口 → 東元町 → 長谷戸橋 → 国分寺駅南口
国分寺駅北口 → 本多公民館 → 本多三丁目 → 商工会館 → 国分寺駅北口
国立駅北口 → ひかりプラザ → 光公民館 → 弁天八幡宮 → 西町一丁目 → 国立駅北口
西国分寺駅東 → 北町パンダ公園 → 北町地域センター → 並木公民館 → 西国分寺駅東
史跡武蔵国分寺跡(南門跡前)と東恋ヶ窪三丁目方面を、国分寺市役所や国分寺駅西を経由して結ぶルート
ここで知っておきたいのが、走る方向です。
万葉・けやきルート以外の5ルートは、基本的に一方向へ回る循環ルート。 反対方向のバスがすぐ来るとは限りません。
行き先だけでなく、停留所の順番を確認しておくと安心です。
恋ヶ窪駅を利用する人へ
恋ヶ窪駅西に停車する日吉町ルートは、PayPay・タッチ決済・交通系ICに対応しています。 国分寺市役所方面へ向かう際にも選択肢になるので、時刻表を確認してみましょう。
乗る前に知っておきたい3つの注意点
1.運賃は乗車時に前払い
ぶんバスは原則として乗車時に運賃を支払います。 運賃の準備や決済画面の表示をしておくと、乗車がスムーズです。
2.東京都シルバーパスは使えない
東京都シルバーパスは、ぶんバスでは利用できません。 また、ぶんバスの定期券もありません。
一方、条件を満たして運転免許を自主返納した65歳以上の国分寺市民に発行される「ぶんPass」は、引き続き利用できます。 [1]
3.最新の停留所や時刻表を確認する
ぶんバスは停留所の位置が変わることもあります。
例えば2026年10月1日には、本多ルートの「ほんだ保育園東」停留所が約70メートル南へ移設されました。 この移設による時刻変更はありません。 [5]
初めて利用するときは、出発前に公式の路線図・時刻表を確認するのがおすすめです。
042-312-8673
まとめ|同じ黄色いバスでも、支払い方は同じじゃない
国分寺の街を走る黄色いぶんバス。 最初は、PayPayが使えるかどうかだけが気になる存在でした。
でも調べてみると、6つのルートを3社が分担し、4ルートではキャッシュレス決済が充実。 2025年には交通系ICが再び使えるようになっていました。
さらに、2,000円で2,100円分使える回数券は全ルート共通。 便利さを選ぶならキャッシュレス、頻繁に乗るなら回数券という使い分けもできます。
次にぶんバスを見かけたら、黄色い車体だけでなく、行き先表示のルート名にも注目してみてください。
その名前が、財布を出すか、スマートフォンを出すかの分かれ道です。
ぶんバスで街を巡ったら、次は恋ヶ窪の物語へ
ぶんバスが走る恋ヶ窪周辺には、駅名や水辺にまつわる古い物語も残っています。 移動の仕組みを知ったあとは、街そのものの不思議もたどってみませんか。
参考資料・出典
最終情報確認日:2026年10月21日
運賃・決済方法は国分寺市の2026年6月11日更新案内を基準としています。運行内容や支払い方法は変更される場合があります。
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国分寺市「ぶんバスについて」
運賃、割引、ルート別決済方法、回数券、運行事業者、路線概要。2026年6月11日更新。
公式資料を見る
確認日:2026年10月21日 -
国分寺市「令和7年9月1日から交通系ICの利用を再開しました」
交通系IC再開日、対象4ルート、支払い方法。2025年8月13日更新。
公式資料を見る
確認日:2026年10月21日 -
株式会社トランザクション・メディア・ネットワークス「トーショー交通が運行する国分寺市のコミュニティバス『ぶんバス』にTMNが交通系ICを導入」
決済システムの仕組み、導入背景。2025年9月1日発表。
発表資料を見る
確認日:2026年10月21日 -
国分寺市「運賃改定の理由」
運転士不足、処遇改善、一般路線バスとの運賃差など。2025年6月30日更新。
公式資料を見る
確認日:2026年10月21日 -
国分寺市「本多ルート ほんだ保育園東バス停移設のお知らせ(令和8年10月1日運行開始)」
2026年10月1日の停留所移設と時刻変更なしの案内。
公式資料を見る
確認日:2026年10月21日 -
国分寺市「ぶんバス全体路線図・時刻表」
全6ルートの路線図・時刻表の公式掲載ページ。
公式案内を見る
確認日:2026年10月21日
