
そばを食べに行くのではなく、自分で打ちに行く。
2026年11月14日(土)、秩父市と西武鉄道キッズクラブが、秩父市荒川地区で親子向けのそば打ち体験を開催します。
しかも舞台は、ただのそば店ではありません。その名も「そば道場あらかわ亭」。
道場と聞くと、なんだか修業が始まりそうです。けれど、今回の主役は小学生とその家族。粉からそばを作る、秋の特別な体験です。
ここで気になるのが、なぜ秩父の荒川地区は、わざわざ「そばの里」と呼ばれるほど、そばと深く結びついているのかということ。
調べてみると、そばの味だけでなく、山に囲まれた土地の形や気候、そして地域が守ってきた食文化につながっていました。
開催:2026年11月14日(土)10:45〜13:00
対象:西武鉄道キッズクラブの小学生会員と家族(保護者同伴必須)
参加費:1組3,000円(そば4人前を含む)
募集:10組・抽選制/1組最大4名
申込締切:11月4日(水)23:59
集合:秩父鉄道・武州中川駅前
※一般向けの自由参加イベントではありません。キッズクラブ会員を対象とした事前申込制の企画です。[1]
なぜ荒川地区は「そばの里」になったのか?

秩父といえば、山に囲まれた自然豊かな場所。水がきれいだから、そばがおいしい。そんなイメージを持つ人もいるかもしれません。
もちろん水も大切ですが、荒川地区のそばづくりを支えてきた理由は、それだけではありません。
秩父市の観光案内によると、この地域には一日の寒暖差が大きい盆地特有の気候と、水はけのよい河岸段丘の土地があります。[3]
河岸段丘とは、川が長い時間をかけて土地を削るなどしてできた、階段のような地形のこと。段丘の上は水はけがよく、乾燥した土壌になりやすい特徴があります。
実は、こうした環境がそばの栽培に向いているのです。
そばは、水分が多すぎる土地を苦手とする作物。稲作に適した水田とは異なる条件で育てられてきました。
つまり「山の中だから、なんとなくそばが名物になった」という話ではありません。
土地の特徴そのものが、そばづくりを後押ししていた。
秩父市の案内では、荒川地区に60軒を超えるそば生産農家があり、地区全体のそば畑は約17ヘクタールと紹介されています。これは同市が公開する地域紹介上の数字で、2026年現在の最新農業統計を示すものではありません。[3]
そばの里という名前は、単なる観光用のキャッチコピーではなく、実際の農業に根差した呼び名だったわけです。
でも、なぜ「そばの花」を見る場所まであるの?

そばがたくさん栽培されていることは分かりました。
では、なぜ荒川地区には、そばを食べるだけでなく、花を眺めるための場所まであるのでしょうか。
その答えは、食卓に届く前のそばの姿にあります。
そばは秋になると、畑に小さな白い花を咲かせます。花の時期には、緑の山々を背景に、畑が白く染まる景色が広がります。
荒川地区の上田野には「ちちぶ花見の里」という、そばの花を楽しめる場所があります。
秩父市は2026年9月19日、秋そばの花が見頃を迎えたことを案内していました。[3]
そして、秋に花を咲かせたそばが実を結び、収穫される頃にやってくるのが「新そば」の季節です。
花を見る秋と、新そばを味わう秋。別々の観光に見えて、実は同じ作物の時間を追いかけているのです。
2026年11月8日(日)には「第30回ちちぶ荒川新そばまつり」が、ちちぶ花見の里で開催される予定です。これは今回の11月14日の親子体験とは別のイベントです。[5]
花畑を見に来た人が、やがてそばを食べに戻ってくる。そんな季節のつながりが、荒川地区の魅力をつくっています。
そばを食べるだけではなく、なぜ「打つ」のか?

ここで、今回のイベントに話を戻しましょう。
せっかくそばがおいしい地域なら、お店で完成したそばを食べるだけでも十分なはずです。
それなのに、なぜ親子でわざわざ粉をこね、麺を打つのでしょうか。
手掛かりは、会場となる「そば道場あらかわ亭」の成り立ちにあります。
JAちちぶが運営するあらかわ亭は、地元のそばを味わう場所であると同時に、多くの人にそば打ちを経験してもらうための施設として案内されています。[4]
つまり、最初から「食べる場所」と「作り方を学ぶ場所」の両方の役割を持っているのです。
そばがおいしい条件は「三たて」
あらかわ亭が大切にしているのは、そばの「三たて」という考え方です。
それは、挽きたて・打ちたて・茹でたての三つ。
そばの実を粉に挽き、その粉から生地を作り、細く切って、茹でる。この一連の工程を、できるだけ新鮮な状態でつなぐことが、そばの風味を楽しむために大切だとされています。[4]
ここで、少し面白いことに気づきます。
そばは、最初からあの細長い姿で畑に生えているわけではありません。当たり前ですが、粉だけを渡されても、そのままではいつものそばになりません。
水を加えて、生地をまとめて、のばして、切る。
普段ならお店の人が引き受けてくれる仕事を、自分の手でたどっていく。その体験によって、食べ慣れた一杯が、いくつもの工程からできていることを実感できそうです。
そば打ちが「道場」と呼ばれる理由も、少し分かる気がします。
今回、親子でどんな体験ができる?

11月14日の企画は、秩父市と西武鉄道キッズクラブによる秋の特別コラボ企画第3弾です。
参加者は秩父鉄道の武州中川駅前に集合し、そば道場あらかわ亭でそば打ちを体験します。
特に注目したいのが、参加人数にかかわらず、1組で4人前のそばを打つという仕組みです。[1]
2人で参加しても、4人で参加しても、1組で作る量は4人前。
これは、単に参加した人数分の料理が出てくる食事イベントとは少し違います。
家族で一つのそばづくりに取り組むことが、今回の体験の中心にあると読み取れます。
公式案内には、持ち帰り用の保冷剤と保冷バッグを持参するよう記載されています。作ったそばを持ち帰る準備も必要です。
ただし、当日の工程ごとの時間配分や、その場で食べる量と持ち帰る量の詳しい内訳までは公表されていません。公式案内に従って準備しましょう。
参加特典にはオリジナルグッズも
今回は、秋のちちぶ体験イベント限定の「秩父市×西武鉄道」オリジナルパスケースも参加特典として案内されています。
そばの里を訪れた思い出に、電車で使えるアイテムという組み合わせ。
秩父の食文化と、西武線で出かける楽しさを結んだ企画になっています。[1]
参加するには? 申込条件と料金を確認
今回の企画は定員10組の抽選制です。申し込めば必ず参加できるわけではありません。
また、対象は西武鉄道キッズクラブの小学生会員とその家族。保護者の同伴が必要です。
| イベント名 | 秩父「そばの里」あらかわでそば打ち体験 |
|---|---|
| 開催日 | 2026年11月14日(土) |
| 時間 | 10:45〜13:00 |
| 集合場所 | 秩父鉄道「武州中川駅」駅前 |
| 解散場所 | そば道場あらかわ亭 |
| 体験会場 | 埼玉県秩父市荒川上田野1431 |
| 対象 | 西武鉄道キッズクラブの小学生会員と家族。保護者同伴必須 |
| 定員 | 10組・1組最大4名 |
| 参加費 | 1組3,000円(そば4人前含む、当日現金払い) |
| 追加料金 | 天ぷら5種盛り1皿500円。最大4皿まで、希望者は申込時に申請 |
| 申込期限 | 2026年11月4日(水)23:59 |
| 抽選結果 | 当選者のみに11月5日頃連絡予定 |
※4名未満で参加しても1組3,000円です。募集内容は2026年10月30日確認時点の公式情報です。[1]
忘れずに持っていきたいもの
公式に案内されている持ち物
- 子ども用エプロン(参加する子どもの人数分)
- 飲み物
- 保冷剤
- 保冷バッグなど、そばを持ち帰るためのもの
大人用エプロンは現地に用意されています。
また、そばアレルギーがある場合は参加前に必ず確認してください。そば粉に触れる体験であることも踏まえて判断しましょう。
西武秩父駅からどう行く?

今回の集合駅は、西武秩父駅ではありません。
秩父鉄道の「武州中川駅」です。
西武線で秩父方面に向かう場合は、西武秩父駅から徒歩で秩父鉄道の御花畑駅へ移動し、三峰口方面の列車で武州中川駅を目指すルートが候補になります。
ここは間違えたくないところ。西武秩父駅に到着しただけでは、集合場所には着きません。
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西武線で西武秩父駅へ
池袋方面から特急などを利用し、秩父方面へ向かいます。
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秩父鉄道の御花畑駅へ徒歩で移動
西武秩父駅と御花畑駅は別の駅です。乗り換え時間を確保しましょう。
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秩父鉄道で武州中川駅へ
三峰口方面の列車を利用し、集合場所となる駅前へ向かいます。
イベント開始は10:45。秩父鉄道の列車本数や乗り換えを考え、余裕のある行程にするのがおすすめです。
なお、今回の公式案内では武州中川駅前集合とされています。一般の施設アクセス案内では、そば道場あらかわ亭は武州中川駅から徒歩約3分と紹介されています。[6]
会員限定イベントに参加できない場合は?
今回の企画は小学生会員の家族向けですが、あらかわ亭自体は普段からそば打ち体験を案内しています。
埼玉県のグリーンツーリズム情報では、そば打ち体験は要予約とされており、通常の体験予約については施設に問い合わせる形です。[7]
11月14日の特別企画とは料金・申込方法が異なるため、通常利用を希望する場合はJAちちぶの施設案内から確認してください。
そば道場あらかわ亭:0494-54-1251
一杯のそばに、荒川の土地が見えてくる
最初は、親子でそばを打つ楽しそうなイベント、という印象でした。
けれど、その舞台が荒川地区である理由をたどると、少し見え方が変わります。
寒暖差のある気候、水はけのよい土地、秋に広がる白いそばの花。そして、地域で育てたそばを、挽いて、打って、食べるという文化。
その流れの先に、今回のそば打ち体験があります。
そば道場の「道場」という名前も、ただ調理を教わる場所ではなく、土地の恵みを食べ物に変える技術を体験する場所だと思うと、なかなかぴったりです。
粉から作ったそばが、いつもの細長い麺になるまで。
そこには、荒川の地形から始まる、思ったより長い物語が隠れています。
次にそばを一口食べるとき、白い花が咲く畑や、粉をこねる手の動きまで思い浮かぶかもしれません。
そばの里から、もう一つの秩父へ
荒川地区のそばを知ると、畑の景色も、その先に広がる秩父の暮らしも気になってきます。エキリプで紹介している、次の物語はこちらです。
参考資料・出典
情報確認日:2026年10月30日。開催条件、料金、交通情報などは変更される場合があります。参加前には主催者の最新案内を確認してください。
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秩父観光なび スタッフブログ/秩父市
「11/14開催!『そばの里』あらかわでそば打ち体験」2026年10月28日公開。
https://navi.city.chichibu.lg.jp/blog/2026/10/5950/
確認日:2026年10月30日 -
西武鉄道 子育て応援サイト
「11月14日(土)開催!秩父『そばの里』あらかわでそば打ち体験をしよう!」2026年10月27日公開。
https://kosodate.seiburailway.jp/topic-post/chichibu-event1114/
確認日:2026年10月30日 -
秩父観光なび/秩父市
「そばの花(秋)」荒川地区の栽培環境と開花情報。
https://navi.city.chichibu.lg.jp/p_flower/1488/
確認日:2026年10月30日 -
JAちちぶ/ちちぶ農業協同組合
「そば道場あらかわ亭」施設情報・三たてそばの紹介。
https://www.ja-chichibu.jp/market/soba-arakawa.html
確認日:2026年10月30日 -
荒川商工会
「第30回ちちぶ荒川新そばまつり開催決定」2026年11月8日開催案内。
https://www.sobanosato.or.jp/
確認日:2026年10月30日 -
楽天トラベル たびノート
「そば道場 あらかわ亭」施設へのアクセス情報。
https://kanko.travel.rakuten.co.jp/saitama/spot/S11010067.html
確認日:2026年10月30日 -
埼玉県 グリーン・ツーリズム情報サイト
「JAちちぶそば道場あらかわ亭」通常体験・施設情報。
https://www.pref.saitama.lg.jp/greentourism/shisetsu/204001.html
確認日:2026年10月30日