
子ども服が1着50円から。大人服は100円から。お皿まで50円から。

所沢市には、そんな価格で日用品を探せる公共施設があります。
その名は、所沢市リサイクルふれあい館「エコロ」。
50円というと、駄菓子を選ぶような金額です。ところが、ここで買えるのは実際に着る洋服や、家庭で使う食器。
しかも、販売されているのは小物だけではありません。かつて誰かが粗大ごみとして手放した家具まで、手直しされて次の持ち主を待っています。
なぜ市の施設で、こんな買い物ができるのでしょう。
その理由をたどると、単なる激安ショップとは少し違う、所沢ならではの仕組みが見えてきます。
最終情報確認日:2026年10月21日
場所:所沢市日比田620-1、リサイクルふれあい館2階
リユース品の販売時間:9:00〜16:30
休館日:月曜日、祝休日、年末年始など
価格:子ども服50円〜、大人服100円〜、陶磁器50円〜
購入方法:常設リユース市は現地で商品を確認して購入。大型再生家具は原則抽選制
50円の子ども服。いったい何が買える?
まず気になるのは、やはり値段です。
所沢市の案内には、こんな価格が掲載されています。
出典:所沢市「所沢市リサイクルふれあい館の紹介」 [2]
なかでも子ども服の50円は、子育て世帯にとって見逃せない数字です。
子どもは成長が早く、去年まで着られた服が今年はもう小さい、ということも珍しくありません。
遊び着や着替えを何枚か用意したいとき、こうした場所を知っているだけで選択肢が増えます。
たとえば50円の商品が5着見つかれば、合計250円。もちろん欲しいサイズや商品があるとは限りませんが、価格だけを見るとなかなかの衝撃です。
ただし、ここで大切なのは「すべての商品が50円」という意味ではないこと。
市が案内しているのは最低価格です。実際の価格や商品の状態、サイズ、種類は、現地で確認する必要があります。
では、こうした服はいったいどこから集まってくるのでしょう。
なぜこんなに安い?答えは「仕入れ方」にあった

普通の洋服店なら、メーカーや問屋から商品を仕入れ、販売します。
ところが、エコロで扱う衣類や食器の出発点は、少し違います。
所沢市民が不要になった衣類や着物、陶磁器などを持ち込む「東所沢エコステーション」。
ここに集まった品物のうち、まだ使えるものが選別され、エコロ2階の「常設リユース市」で有料提供されています。 [2]
つまり、エコロは新品を大量に仕入れる店ではありません。
誰かにとって不要になったものを、必要とする別の誰かへつなぐ場所なのです。
50円という価格の背景には、こうした公共のリユース事業があります。
ただし、市は個々の商品の価格設定や原価の内訳までは説明していません。仕入れの仕組みだけで、50円という金額が決まった理由をすべて説明できるわけではありません。
ここで覚えておきたいのが「リユース」という言葉です。
リサイクルが素材を資源として再び利用することなのに対し、リユースはものを、そのまま繰り返し使うこと。
まだ着られる服なら、わざわざ繊維に戻さなくても、次の人が着ればよい。
話はとてもシンプルです。
でも、これが家具になると、もう少し面白いことが起こります。
粗大ごみだった家具が、もう一度「商品」になる?

エコロで扱うのは、洋服や食器だけではありません。
なんと、粗大ごみとして出された木製家具なども販売されています。
粗大ごみと聞くと、役目を終えて処分されるものを想像します。
しかし、処分することと、もう使えないことは同じではありません。
引っ越しや模様替えなどで、まだ使える家具が不要になることもあります。
エコロでは、そうした家具の中から再使用できるものを集め、手直しして、有料で次の利用者へ渡しています。 [3]
ここで、家具の肩書きが変わります。
粗大ごみとして出されたものが、修理や手直しを経て、もう一度誰かの暮らしで使われる家具になる。
しかもエコロには、木製家具を再生する工房まで設けられています。 [4]
ただ並べ直しているのではなく、再使用のために手を加える仕組みがあるのです。
小型家具と大型家具では、買い方も違う
ここで少し注意したいことがあります。
再生家具は、サイズによって販売方法が異なります。
小型再生家具は常設頒布。展示されているものを現地で確認して購入する方式です。
価格は傷や汚れの状態などによって変わり、現地の展示場で確認します。
購入できるのは1日1世帯1点まで。代理購入はできず、購入した家具は当日持ち帰る決まりです。 [3]
一方、大型再生家具は原則として月2回の抽選制です。
たくさんの人に利用の機会を設けるため、先着順の買い物とは違う仕組みになっています。 [2]
2026年10月の大型再生家具抽選会
所沢市が公表している開催日は、10月16日(金)と10月30日(金)。いずれも11:00から抽選です。
10月30日の抽選に申し込む場合は、当日10:30までに現地の申込箱へ申込書を提出する必要があります。
1人2点まで応募可能で、同じ家具への応募は1人1票。電話やインターネットでは申し込めません。
当選した場合は、原則として抽選日から6日以内に自分で引き取ります。配送や車両の手配は行われません。 [5]
家具が気になる人は、設置したい場所の寸法を測り、持ち帰る方法まで考えておくと安心です。
値段だけで飛びつくと、帰り道で家具の大きさに気づくことになりかねません。
買う場所と、不要品を持ち込む場所は違う

ここまでの話を聞くと、家にある不要な洋服をエコロへ直接持っていきたくなるかもしれません。
ところが、ここには一つ大切な違いがあります。
リユース品を買う場所と、衣類などを持ち込む場所は同じではありません。
エコロは再使用品の展示・販売や環境学習を行う施設。
衣類や着物、陶磁器などを持ち込みたい場合、市は「東所沢エコステーション」への搬入を案内しています。 [2]
東所沢エコステーションへ。持ち込み可能な品目や条件は事前に確認します。
持ち込まれた衣類や食器などから、再使用可能なものが選別されます。
選別された品物が、エコロ2階の常設リユース市で販売されます。
なお、粗大ごみはエコロへ直接持ち込めません。家具の処分については、所沢市の粗大ごみ受付センターへ問い合わせる必要があります。
04-2951-1153
出典:所沢市公式案内。持ち込みの受付日時・対象品目は別途ご確認ください。 [2]
この流れが分かると、50円の服も少し違って見えてきます。
誰かが着なくなった服を、捨てずに次の誰かへつなぐ。その途中に、市の施設が入っているのです。
そもそも「エコロ」は、なぜ買い物だけの施設ではない?
ここでもう一つ、少し意外なことがあります。
エコロの正式名称は「リサイクルふれあい館」。
つまり、そもそも買い物を主な目的にした商業施設というわけではありません。
施設の中心にあるのは、ごみを減らすことや、資源を大切に使うことを学ぶ「環境教育」です。 [1]
館内には家具の再生工房、環境に関する展示、リサイクル講習に使うスペースなどが設けられています。
さらに建物そのものにも、環境への工夫が隠れています。
雨水を地下タンクにためてトイレに利用し、太陽光発電で館内電力の一部をまかなう。屋外照明には風力発電も利用しています。 [4]
服を安く買えるだけかと思ったら、建物までリサイクルや省資源を考えて造られている。
なるほど。施設の役割が少し見えてきました。
「エコロ」という名前にも、所沢が入っていた
ちなみに、このかわいらしい名前にも由来があります。
所沢市の説明によると、「エコロ」は次の3つの言葉の音から生まれました。
エコロジー、トコロザワ、ココロ。 [1]
エコロジーだけではなかったのです。
しかも市は、この愛称に、環境にやさしい生活を心がける所沢市民という意味も重ねています。
50円の古着から始まった話が、いつの間にか街の暮らし方につながりました。
そう考えると、エコロでの買い物は、単に安いものを探す行為だけではありません。
まだ使えるものを、捨てずに使い続ける。その仕組みを、実際の買い物を通して体験できる場所なのです。
エコロで失敗しない買い物のコツ
では、実際に行くなら何を意識すればよいのでしょう。
エコロは普通の衣料品店とは品物の集まり方が違います。欲しいサイズや種類を必ず買えるとは限りません。
その前提で、次のポイントを押さえておくと便利です。
- 服はサイズと状態を確認:古着なので、汚れ、傷み、ボタン、ファスナーなどを確認しましょう。
- 食器は欠けやひびを確認:実際に家庭で使うことを考え、状態を見て選びましょう。
- 家具は寸法を測ってから:置き場所と搬入経路を確認。小型家具は当日の持ち帰りが必要です。
- 価格は現地で確認:50円・100円は最低価格で、すべての商品に適用されるわけではありません。
- 販売時間に注意:施設の開館時間とリユース品の販売時間は異なります。
- 品ぞろえは一期一会:再使用できる品物が集まって初めて商品になるため、在庫は一定ではありません。
特に注意したいのが、家具です。
小型再生家具は、再生品の準備状況によって販売が行われない場合もあると市は案内しています。 [3]
家具だけを目当てに遠方から向かうなら、あらかじめ施設に問い合わせておくと無駄足を避けやすくなります。
反対に、子ども服や食器などを幅広く探したい人なら、何が見つかるかを楽しむ買い物もできそうです。
欲しいものを決め打ちするお店ではなく、今あるものから自分の暮らしに合うものを見つける場所。
そんな感覚が似合います。
エコロの場所・営業時間・アクセス
エコロがあるのは、所沢市日比田。東部クリーンセンターに隣接する施設です。
所沢駅前の商業施設ではなく、東所沢エリアにある公共施設なので、訪問前に地図で場所を確認しておきましょう。
販売時間 9:00〜16:30
所沢市公式情報を2026年10月21日に確認。小型再生家具の個別案内には異なる頒布時間の記載もあるため、本記事では施設トップページのリユース品販売時間9:00〜16:30を基本に案内しています。家具を購入する場合は事前に施設へご確認ください。 [1] [3]
まとめ|50円の服は、誰かが捨てなかった服だった
子ども服50円。
最初は、その安さに目が向きます。
けれど、仕組みをたどってみると、その服には別の意味がありました。
誰かが不要になった服を手放し、再び使えるものが選ばれ、別の家庭へ渡っていく。
家具も同じです。粗大ごみとして出されたものに手を加え、もう一度暮らしの中で使えるようにする。
エコロの面白さは、安く買えることだけでなく、「まだ使える」を次の人につなげていること。
50円の服も、手直しされた家具も、最初から誰かの不要品だったわけではありません。以前は誰かにとって、必要なものだったのです。
それが次の人にも役立つなら、ものの寿命はもう少し長くなる。
そんな所沢の暮らしの仕組みを、気軽な買い物から知ることができる場所です。
所沢の暮らしを、もう少し知ってみる
参考資料・出典
価格、販売条件、施設情報は所沢市の公開資料をもとにまとめています。最新の在庫、臨時休館、家具抽選の詳細は公式案内をご確認ください。
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所沢市「リサイクルふれあい館(エコロ)」
施設の目的、名称の由来、所在地、開館時間、休館日。
https://www.city.tokorozawa.saitama.jp/kurashi/gomi/ecoro/index.html 確認日:2026年10月21日 -
所沢市「所沢市リサイクルふれあい館の紹介」
常設リユース市の価格、衣類や食器の再使用、家具頒布、東所沢エコステーションの案内。
https://www.city.tokorozawa.saitama.jp/kurashi/gomi/ecoro/motainaiichi.html 確認日:2026年10月21日 -
所沢市「小型再生家具の常設頒布」
再生家具の販売方法、購入制限、持ち帰り条件。
https://www.city.tokorozawa.saitama.jp/iitokoro/event/main/other/kogatasaiseikagu.html 確認日:2026年10月21日 -
所沢市「リサイクルふれあい館エコロ《施設の概要》」
木製家具の再生工房、環境学習設備、雨水利用、太陽光・風力発電。
https://www.city.tokorozawa.saitama.jp/shisetu/lifeline/recycling/ecoro/sisetunogaiyou.html 確認日:2026年10月21日 -
所沢市「【10月】再生家具抽選会」
2026年10月の開催日、応募締め切り、申込方法、引き取り条件。
https://www.city.tokorozawa.saitama.jp/iitokoro/event/main/other/saiseikagu.html 確認日:2026年10月21日
編集:エキリプ編集部
本記事は公開資料に基づいて作成しており、現地での商品在庫確認や買い物体験を行ったものではありません。