
所沢の神社と、川越の神社。そして大宮、岩槻、川口、鳩ヶ谷。
一見すると別々の街にある6つの神社を、鉄道4社が一緒になって結ぶイベントが始まっています。
その名も、「鉄道でつなぐ 開運六社めぐり ~六つのご縁を結ぶ 周遊の旅~」。
神社を巡る行事なのに、駅でもスタンプを集める必要がある。しかも神社は6社なのに、対象となる駅は10駅。
なかなか不思議な組み合わせです。
でも、この数字をたどっていくと、今回の企画が単なる御朱印集めではないことが見えてきます。
まずは開催情報から。
開催期間は2026年10月1日(木)〜11月30日(月)。埼玉県内の神社6社と鉄道10駅を巡り、スマートフォン用アプリ「エキタグ」で限定デジタルスタンプを集めるイベントです。
参加費は無料、通常の参加予約は不要。ただし交通費・通信料・御朱印の初穂料などは別途必要です。西武鉄道では所沢駅と本川越駅が対象になっています。 [1]
2026年10月19日、JR東日本はコンプリート賞の「オリジナル御朱印帳」が予定数に達し、配布を終了したと発表しました。
スタンプラリー自体は11月30日まで継続。各神社の期間限定御朱印と、限定デジタルスタンプは引き続き楽しめます。
※鉄道博物館のオリジナル和紙ファイルは、御朱印帳の景品引換済みスタンプが受け取り条件です。これから新規参加する方は、和紙ファイルの受け取りも前提にしないでください。 [1]
神社6社を巡るのに、なぜ鉄道4社が必要なの?

神社巡りと聞くと、同じ街にあるお寺や神社を歩いて回る「七福神めぐり」のようなものを想像するかもしれません。
ところが今回の舞台は、埼玉県内の6つの地域に広がっています。
所沢、川越、大宮、岩槻、川口、鳩ヶ谷。
この6エリアを結ぶため、JR東日本・西武鉄道・東武鉄道・埼玉高速鉄道の4社が参加しています。
つまり鉄道は、単に神社へ向かうための交通手段ではありません。電車で街から街へ移動すること自体が、この企画の楽しみになっているのです。 [1]
西武線の所沢駅から始めてもいいですし、本川越駅から小江戸散策を組み合わせてもよさそうです。
ただし、ここで一つ気になることがあります。
神社は6社なのに、なぜ駅のスタンプは10個もあるのでしょうか。
6つの神社なのに、駅のスタンプは10個。その理由は?

鍵になるのは、「駅名」ではなく「鉄道会社ごとの対象駅」という考え方です。
例えば大宮駅。JR東日本と東武鉄道が、それぞれ対象駅になっています。
川越駅も同様です。JRと東武で別々に対象となり、さらに西武鉄道の本川越駅も加わります。
同じ名前の駅だからスタンプは1つ、とはいきません。
大宮と川越では、鉄道会社の違いも意識する必要があるわけです。
| 鉄道会社 | 対象駅 | スタンプ数 |
|---|---|---|
| 西武鉄道 | 所沢駅・本川越駅 | 2個 |
| JR東日本 | 大宮駅・川越駅・川口駅 | 3個 |
| 東武鉄道 | 大宮駅・川越駅・岩槻駅 | 3個 |
| 埼玉高速鉄道 | 鳩ヶ谷駅・川口元郷駅 | 2個 |
| 合計 | 4社・10駅 | 10個 |
これに神社6社のスタンプを加えて、全部で16個。 [1]
そう考えると、4社が参加している意味も見えてきます。神社同士を結ぶだけでなく、普段は別々に利用している鉄道路線を、一つの旅としてつないでいるのです。
6つの神社には、どんな違いがあるの?

次に気になるのは、巡る先の神社です。
6社の名前を並べてみると、「氷川神社」が3社も登場します。
大宮の武蔵一宮氷川神社、川越氷川神社、鳩ヶ谷氷川神社。
半分が同じ「氷川」という名前。では残りの3社も似た神社なのでしょうか。
実際には、所沢の所澤神明社、岩槻の久伊豆神社、川口の川口神社と、それぞれ異なる名前や地域との結び付きを持っています。
共通しているのは、いずれも地域の「総鎮守」として案内されていることです。
総鎮守とは、簡単にいえば、その地域を守る神様をおまつりする中心的な神社のこと。
6つの土地で、それぞれ大切にされてきた神社を訪ねる。これが今回の六社めぐりの、もう一つの面白さです。
1.所澤神明社|所沢の街を見守る神社
西武線沿線から始めるなら、まず候補になるのが所澤神明社です。
所沢の総鎮守として知られ、街の歴史や地域の行事とも結び付いてきました。
所沢駅から少し足を延ばすと、駅前の商業施設が並ぶ景色とは違う、静かな神社の空間があります。
所沢駅がスタンプ対象駅ですが、神社へ向かう場合は航空公園駅から歩く方法もあります。ただし、航空公園駅自体は今回の対象駅ではありません。
所在地:埼玉県所沢市宮本町1-2-4
御朱印受付:8:30〜17:00
周辺駅:所沢駅・航空公園駅
2.川越氷川神社|縁結びで知られる小江戸の神社
川越の総鎮守として知られる川越氷川神社。縁結びの神社としても親しまれています。
夏の「縁むすび風鈴」など、季節ごとの行事でも知られる場所です。
今回は神社だけでなく、JR川越駅・東武川越駅・西武本川越駅も対象となっているため、駅のスタンプの取り忘れに気を付けたいエリアです。
本川越駅から神社までは距離があるため、市内バスの利用も検討するとよいでしょう。
所在地:埼玉県川越市宮下町2-11-3
御朱印受付:9:00〜16:30
対象駅:本川越駅・JR川越駅・東武川越駅
3.武蔵一宮氷川神社|大宮の名の由来にもつながる神社
大宮の武蔵一宮氷川神社は、地域の歴史を考えるうえでも重要な存在です。
「大宮」という地名は、この神社を「大いなる宮」と呼んだことに由来すると伝えられています。
駅名として何気なく使っている「大宮」。実は、その名前にも神社との関係があるのです。
今回のイベントをきっかけに神社を訪ねると、いつも通る駅の名前まで少し違って見えてきそうです。
所在地:埼玉県さいたま市大宮区高鼻町1-407
御朱印受付:8:30〜16:30
対象駅:JR大宮駅・東武大宮駅
4.久伊豆神社|読み方から気になる岩槻の総鎮守
「久伊豆神社」と書いて、読み方は「ひさいずじんじゃ」。
初めて見ると「くいず」と読んでしまいそうですが、岩槻の総鎮守として信仰されてきた神社です。
この神社を訪ねる際の対象駅は、東武アーバンパークラインの岩槻駅。
所沢や川越からの参加者にとっては、普段あまり乗らない路線に足を延ばす機会にもなりそうです。
所在地:埼玉県さいたま市岩槻区宮町2-6-55
御朱印受付:9:00〜16:00
対象駅:東武岩槻駅
5.川口神社|街の歩みとともにある総鎮守
川口市の総鎮守である川口神社も対象の一つ。
川口駅や川口元郷駅から、街を歩きながら向かうことができます。
ここで注意したいのが、御朱印の受付時間です。
他の神社とは異なり、12:00〜13:00に受付の空き時間があります。午前中に訪ねる場合も、時刻を確認しておきましょう。
所在地:埼玉県川口市金山町6-15
御朱印受付:9:00〜12:00、13:00〜17:00
対象駅:JR川口駅・埼玉高速鉄道川口元郷駅
※2026年10月17日・19日・20日は御朱印の頒布がありません。これは御朱印についての案内であり、スタンプ取得の可否とは区別してください。
6.鳩ヶ谷氷川神社|もう一つの氷川神社を訪ねる
最後は、鳩ヶ谷の総鎮守である鳩ヶ谷氷川神社。
今回の対象駅は、埼玉高速鉄道の鳩ヶ谷駅です。
大宮、川越、鳩ヶ谷。異なる街の氷川神社を巡ることは、同じ名前の神社が地域ごとに大切にされてきたことを知るきっかけにもなります。
6社を巡り終える頃には、最初はばらばらに見えた神社の名前にも、共通点と違いがあることに気付くはずです。
所在地:埼玉県川口市鳩ヶ谷本町1-6-2
御朱印受付:9:00〜17:00
対象駅:埼玉高速鉄道鳩ヶ谷駅
※各神社の御朱印受付時間は、イベント主催者の案内によります。参拝できる時間そのものとは異なる場合があります。祭事などによる変更にもご注意ください。 [1]
御朱印とデジタルスタンプ。両方集めないといけないの?

ここは少し間違えやすいポイントです。
今回のイベントには、似ているようで異なる2種類の記録があります。
一つは、スマートフォンで集める「エキタグ」のデジタルスタンプ。
もう一つは、各神社で授与される期間限定のオリジナル御朱印です。
デジタルスタンプはイベント参加の中心となるもの。神社6社と駅10か所の対象スタンプを取得していきます。
一方、御朱印は希望する人が初穂料を納めていただくものです。
つまり、御朱印を6社分いただかなくても、デジタルスタンプラリーへの参加はできます。
御朱印を集めたい人も、鉄道スタンプを集めたい人も、それぞれの楽しみ方ができるわけです。 [1]
御朱印はすべて「書き置き」
今回の期間限定御朱印は、各神社とも書き置きでの頒布です。手持ちの御朱印帳に直接書いてもらう形式ではありません。
参加方法は?スマートフォンをかざすだけで集められる
デジタルスタンプの取得には、専用アプリ「エキタグ」を使います。
紙の台紙を持ち歩いたり、各駅でスタンプ台を探してインクを押したりする方式ではありません。
-
エキタグアプリをダウンロードする
スマートフォンに無料のエキタグアプリを入れます。 -
対象駅・神社に向かう
イベントの対象となっている駅や神社を訪れます。 -
エキタグマークを探す
設置されているNFCタグに、対応するスマートフォンをかざしてスタンプを取得します。 -
6社と10駅の計16スタンプを集める
各対象スポットを巡り、アプリ内にスタンプを記録していきます。
NFCとは、スマートフォンを近づけて情報を読み取る仕組みのこと。交通系ICカードのタッチにも使われる近距離通信技術です。
アプリで取得するという現代的な仕組みと、神社で御朱印をいただくという昔からの習わしが同じ旅の中にある。
紙とスマートフォンが、意外に相性のよい組み合わせになっています。
アプリの対応端末や利用方法は、エキタグ公式サイトから確認できます。 [2]
全部集めたら何がもらえる?特典の最新状況
もともと今回のイベントでは、すべてのスタンプを取得した参加者にオリジナル御朱印帳を贈る企画が用意されていました。
景品の受け取り場所は「駅たびコンシェルジュ大宮」。さらに、受け取り後に鉄道博物館を訪れると、書き置きの御朱印を収納できるオリジナル和紙ファイルも用意されていました。
しかし、ここで開催当初のポスターから変わった情報があります。
オリジナル御朱印帳は2026年10月19日時点で配布終了。
予定数に達したためで、現在は16個のスタンプをこれから集めても、御朱印帳を受け取ることはできません。
鉄道博物館の和紙ファイルも、御朱印帳を受け取った際の「景品引換済みスタンプ」が条件です。そのため、御朱印帳を受け取っていない新規参加者向けの特典としては案内できません。 [1]
ただ、イベントそのものが終了したわけではありません。
6社の期間限定御朱印や、対象駅・神社のデジタルスタンプは引き続き取得できます。
景品の獲得を目的にするよりも、今は「期間限定の御朱印と、普段は訪れない街を巡る旅」として楽しむのがよさそうです。
所沢・本川越から始めるなら、どう巡る?

西武線沿線から出発する場合、所沢駅と本川越駅が対象に入っているのはうれしいところです。
ただし、全部で16か所を巡るため、神社の参拝時間や各駅での移動を考えると、それなりの時間が必要になります。
無理に1日で終わらせようとするより、複数の日に分けて訪れる計画がおすすめです。
1日目:所沢・川越
所沢駅のスタンプを取得し、所澤神明社へ。別の時間帯や同じ日に本川越駅へ移動し、川越氷川神社を参拝。JR・東武川越駅のスタンプも忘れずに確認します。
2日目:大宮・岩槻
大宮駅のJR・東武それぞれの対象スタンプを取得し、武蔵一宮氷川神社を参拝。その後、東武アーバンパークラインで岩槻駅へ向かい、久伊豆神社を訪ねます。
3日目:川口・鳩ヶ谷
JR川口駅、埼玉高速鉄道川口元郷駅・鳩ヶ谷駅と、川口神社・鳩ヶ谷氷川神社を巡ります。
これは駅と神社の位置関係から考えた編集部の周遊例で、主催者指定の順番ではありません。
乗り換え時間・徒歩時間・バスの運行時刻などは、訪れる日によって変わります。御朱印の受付終了が比較的早い神社もあるため、当日の交通情報を確認してから出発しましょう。
なお、イベント終了日は11月30日(月)。すべての場所を同日に巡る必要はありません。
開催期間・料金・予約・対象スポットまとめ
参加前に知っておきたい注意点
スタンプラリーの参加費は無料ですが、鉄道の運賃まで無料になるわけではありません。
神社で御朱印を希望する場合は初穂料がかかります。また、鉄道博物館を訪れる場合は通常の入館料が必要です。
もう一つ、神社では行事や祭事などによって御朱印の受付状況が変わる場合があります。特に複数の神社を1日で巡る際は、受付時間を優先して計画すると安心です。
神社への参拝は、スタンプだけを取得するためのチェックポイントではありません。参拝の作法や境内の案内を守りながら、無理のない日程で楽しみましょう。
六つのご縁を結ぶ旅。最後に残るのは、スタンプだけではない
最初は少し不思議だった、神社6社と鉄道10駅の組み合わせ。
その理由をたどると、6つの地域の総鎮守を、4つの鉄道会社がつなぐという企画の形が見えてきました。
所沢では神明社、川越や大宮、鳩ヶ谷では氷川神社、岩槻では久伊豆神社、川口では川口神社。
それぞれの街に、それぞれの神社があります。
普段は目的地へ向かうために乗る電車も、今回は次の神社、次の街を知るための道になります。
そして、その途中で集める16個のスタンプは、単なるデジタルの記録であると同時に、埼玉の6つの地域を訪ねた足跡にもなります。
いつもの所沢駅から、知らなかった神社へ。あるいは本川越駅から、もう一つ先の街へ。
「開運六社めぐり」という名前には、神社を6つ巡るだけでなく、鉄道を通じて6つの街との縁を結ぶ、そんな読み方もできそうです。
もう少し歩いてみたくなったら。所沢と川越の寄り道
六社めぐりの途中、神社の周りに少し目を向けると、そこにも土地の物語があります。所沢と川越をもっと知りたくなった方には、こんな記事もおすすめです。
参考資料・公式情報
-
JR東日本 大宮事業本部/JREメディア
「埼玉の神社を巡る御朱印旅!4社連携エキタグスタンプラリー『鉄道でつなぐ 開運六社めぐり』開催」
https://media.jreast.co.jp/articles/6831
2026年10月19日更新。開催概要、対象駅・神社、受付時間、特典配布終了のお知らせを確認。 -
エキタグ公式サイト
デジタル駅スタンプアプリ「エキタグ」
https://www.ekitag.jp/
アプリの入手先および利用案内。
情報最終確認日:2026年10月20日。イベント内容・御朱印の頒布状況・交通情報は変更される場合があります。お出かけ前に主催者・各神社・鉄道会社の最新案内をご確認ください。
本記事は公開資料をもとにエキリプ編集部が構成・執筆したもので、主催者による公式記事ではありません。周遊プランおよび本文中の考察・感想は編集部独自のものです。