大人になったら、もう二度と食べられないと思っていたもの。
ランドセルを背負っていた頃の、学校給食です。
ところが2026年11月1日(日)の国分寺まつりでは、なんと大人も500円で国分寺市の学校給食を食べられます。
しかも、小学校の給食と中学校の給食、どちらも用意されるというのです。
懐かしい揚げパンやカレーを想像した人もいるかもしれません。でも、今回の献立を調べると、少し違う世界が見えてきました。
小学校には「お魚メンチカツ」。中学校には「ジャンバラヤ」。さらには国分寺産ブルーベリーを使った特別メニューまで。
えっ、今の給食って、そんなに進化しているの?
そして調べていくうちに、国分寺の給食が単なる昼ごはんではなく、地元の農業や食文化、さらには中学校給食の変化ともつながっていることが分かってきました。
試食会は11月1日(日)、1食500円。小学校給食190食、中学校給食130食、合計320食の先着販売です。
食券は午前10時から都立武蔵国分寺公園で販売。食べる場所は公園ではなく、国分寺市立第四小学校です。試食時間は午前11時〜午後2時。食券は小・中学校合わせて1人2枚まで購入できます。持ち帰りはできません。[1]
※食物アレルギーへの対応はありません。献立の材料を確認し、該当するアレルギーがある場合は試食を避けてください。[2]
なぜ大人も学校給食を食べられるの?

普段の学校給食は、当然ながら学校に通う子どもたちのための食事です。
それを、国分寺まつりの日だけ一般の人にも開放する。ちょっと珍しい機会に思えます。
この試食会は、国分寺市教育委員会が実施する「国分寺の給食を味わおう」という企画。給食の提供だけでなく、展示も行われます。
そして、実は開催日にも意味があります。
国分寺市では、2026年10月26日から11月1日までを「国分寺市 教育7DAYS」として、学校や教育について考えるさまざまな企画を実施しています。
給食試食会は、その最終日にあたる国分寺まつりで開催される企画の一つなのです。[2]
なるほど。単に懐かしい給食を販売する屋台ではありません。
保護者や地域の人たちが、普段は子どもたちしか食べない給食を実際に味わい、その中身を知る機会でもあるわけです。
では、そこで食べられる2026年の給食は、どんな献立なのでしょうか。
2026年の献立は? 小学校と中学校で、ここまで違う

国分寺市は、今回の試食会で使う食材と栄養価を公表しています。
小学校と中学校の献立を並べてみると、同じ「学校給食」という言葉でまとめるには、ずいぶん個性が違います。
まず目を引くのが、お魚メンチカツ。
普通のメンチカツといえば、ひき肉が主役です。ところが今回のお魚メンチカツには、タラのすり身と鶏ひき肉を使用しています。
魚と肉の組み合わせ。思ったより、なかなか工夫された一品です。
そして、わかめごはん、昆布野菜、豚汁。親しみのある料理が並びますが、使用食材を見ると、かぶ、白菜、きゅうり、にんじん、ごぼう、大根、里芋など、多くの野菜が登場します。
ひと皿だけでなく、献立全体でいろいろな食材を食べられるようになっているのが分かります。
さらに最後には、牛乳寒天ブルーベリーソース。
今回、ブルーベリーは国分寺産の「こくベジ」が使われます。デザートまで地域の農業とつながっているわけです。
こちらは、かなり雰囲気が違います。
まず、ジャンバラヤ。アメリカ南部で親しまれている、米を肉や野菜、香辛料などと調理する料理です。
今回の国分寺市の献立では、ベーコン、玉ねぎ、マッシュルーム、にんじん、ピーマン、カレー粉などが使われています。
そこへチキンのトマトソース、ポテトフライ、サラダ、スープ、デザートが続きます。
学校給食と聞いていたのに、少し洋食レストランのランチに近づいてきました。
もちろん、これはレストランの豪華さを競うメニューではありません。中学生の成長や活動量に合わせて、必要な栄養を考えて構成された食事です。
小学校の献立が673kcalなのに対して、中学校は951kcal。公表されている献立の栄養価には278kcalの差があります。
ただし、小学校の数値は高学年向けで、特別デザートを含まないものです。数字だけを比べて「中学校の方がお得」と考えるのは少し早そうです。
むしろ、食べる子どもの成長段階によって、給食の内容や量が変わることに注目したいところです。
それにしても、なぜ給食に国分寺産ブルーベリー?

今回の小学校給食で、もう一つ気になるのがデザートです。
ブルーベリーソースと聞くと、どこかで仕入れた市販の材料を使うイメージもあります。
ところが、国分寺市の献立資料には、この特別メニューに使うブルーベリーが「こくベジ」であることが明記されています。[3]
「こくベジ」とは、国分寺市内で生産された農畜産物を親しみやすく伝えるための呼び名です。
ここで給食の見え方が少し変わります。
実は国分寺市では、学校給食に地元で採れた野菜を積極的に取り入れる方針を掲げています。
市の教育ビジョンでは、国分寺産の食材を使った給食の例として、麻婆豆腐や新茶入りわかめごはん、バターナッツかぼちゃを使ったキーマカレーなども紹介されています。[4]
特別な高級食材を並べるのではなく、日常の献立に地元の農産物が入ること。
それは、子どもたちにとって、自分たちの街で何が育てられているのかを知る機会にもなります。
今回のブルーベリーソースは、その取り組みを大人が味わえる、分かりやすい一例と言えそうです。
国分寺の歴史が給食になることもある
しかも、国分寺の給食が伝えるのは、現在の農業だけではありません。
国分寺市の教育ビジョンには、中学校給食の「天平メニュー」という献立も掲載されています。
五穀ごはん、鶏肉のつけ焼き、飛鳥煮、切干大根の煮物、里芋のにっころがしなどを組み合わせ、武蔵国分寺が建立された天平時代の食事をイメージしたものです。
資料では、黒米や赤米、鶏肉、野菜など、当時から食べられていた食材が取り入れられていることも説明されています。[4]
まさか、給食から奈良時代につながるとは。
もちろん、現代の給食は古代の食事をそのまま再現したものではありません。歴史をイメージした献立です。
それでも、学校の授業で学んだ街の歴史が、実際の食事に登場するというのは面白い試みです。
では、こうした給食は、どのような考え方で作られているのでしょうか。
なぜ給食には、小魚や豆、海藻がよく登場するの?
給食を思い出してみると、家ではあまり食べなかった豆料理や小魚、海藻のメニューが登場した記憶はありませんか。
実は、国分寺市の給食では、こうした食材を意識的に取り入れています。
市の説明では、国が定める学校給食摂取基準をもとに栄養職員が献立を作成し、特に不足しやすい鉄分とカルシウムを補うため、豆類、小魚、海藻を多く使用しているとされています。[5]
なるほど、あの小魚にも、ちゃんと出番があったのです。
学校給食は「好きなものを選ぶ食事」とは少し違います。
成長期に必要な栄養を確保しながら、普段は口にする機会が少ない食材や、日本の食文化にも触れられるように考えられています。
今回の小学校給食にわかめごはんや昆布野菜が登場するのも、そんな国分寺市の献立づくりを思い出させます。
子どもの頃には少し地味に見えたおかずが、大人になって栄養の意味を知ると、急に頼もしく思えるかもしれません。
実は2026年、中学校の給食にも大きな変化が

小学校と中学校の献立を比べていると、もう一つ知っておきたいことがあります。
それは、国分寺市の中学校給食が、まさに2026年度に大きく変わろうとしていることです。
国分寺市では、これまで中学校で、希望する生徒が利用する選択制の弁当方式による給食を実施してきました。
しかし、この方式には温かい給食を提供しにくいという課題があり、市議会にも提供方式の改善を求める陳情が寄せられていました。[6]
その後、国分寺市は2026年度から、すべての市立中学校で保温食缶方式による温かい給食の提供を開始する方針を示しました。[7]
保温食缶方式とは、温かい料理を保温できる容器に入れて学校へ届け、配膳する方式です。
「学校給食は温かいもの」という印象がある人もいるでしょう。しかし、中学校でそれを実現するためには、調理設備や配送、配膳方法など、さまざまな仕組みを整える必要があります。
給食を温かく届ける。言葉にすると簡単ですが、実際には大きな仕組みの変化です。
2026年度の中学校給食の方式変更と、今回の国分寺まつりの試食会は、関連する学校給食の話題ですが、同じものではありません。
試食会の提供方法が日常の中学校給食と同じになるかどうかは、公式案内からは確認できません。試食会の献立を味わいながら、現在の給食の取り組みを知る機会として楽しむのがよさそうです。
こうして見ると、今年の中学校給食試食会は、ちょうど国分寺市の給食が変化している時期に開催される企画でもあります。
ところで、500円は本当の学校給食の値段なの?

ここまでの献立を見て、500円ならお得かもしれないと感じた人もいるでしょう。
では、普段の学校給食はいくらなのでしょうか。
国分寺市が2026年7月時点で公表している学校給食費は、次の通りです。
| 小学校1・2年生 | 327円 |
|---|---|
| 小学校3・4年生 | 344円 |
| 小学校5・6年生 | 361円 |
| 中学校(完全給食) | 482円 |
| 2026年の一般向け試食会 | 500円 |
通常の学校給食費は国分寺市の規則に基づく公費負担額。試食会の500円とは別の制度・料金です。[8]
ここで少し意外な事実があります。
国分寺市では、2024年9月から市立小・中学校の給食費を全額公費で負担しており、保護者負担は無償化されています。
つまり、表の金額は現在の保護者が毎回支払っている料金ではありません。制度上の給食費の額です。
また、500円の試食会は特別なイベントとして実施されるもの。通常の給食費との差額だけで、利益が出ているかどうかを判断することもできません。
500円という金額は、一般の人が給食を味わうための今回の参加料金として理解しておきましょう。
食べたい人は要注意! 食券を買う場所と食べる場所が違う

さて、いよいよ実用的な話です。
今回の試食会で、最も間違えやすいのはここかもしれません。
食券を販売する場所と、実際に給食を食べる場所は別です。
国分寺まつりの会場である武蔵国分寺公園に行けば、その場で食べられると思ってしまいそうですが、そうではありません。
当日の流れは3ステップ
- 午前10時以降、武蔵国分寺公園へ
公園内の給食展示・食券販売会場で食券を購入します。販売は先着順で、なくなり次第終了です。 - 食券を持って第四小学校へ移動
試食会場は国分寺市立第四小学校(国分寺市西元町1-8-1)です。食券を買った場所とは異なります。 - 午前11時〜午後2時に試食
指定の試食会場で給食を味わいます。持ち帰りはできません。
学校を会場として利用する企画です。一般の飲食店と同じ感覚で自由に校内を移動するのではなく、当日の誘導や案内に従いましょう。
また、提供数は小学校190食、中学校130食。
合わせて320食ですが、小・中学校でそれぞれ上限があるため、どちらか一方が先に売り切れる可能性もあります。
購入できる食券は、両方合わせて1人2枚まで。親子で複数人分を購入する場合も、この枚数制限に注意が必要です。
午前10時から食券販売、午前11時から試食開始という1時間の違いも覚えておきましょう。
早く食券を購入できても、その場ですぐに食べられるわけではありません。
アレルギーがある人は、必ず事前に確認を
国分寺市の「教育7DAYS」の案内では、今回の試食会は食物アレルギー対応を行わないと明記されています。[2]
今回の献立には、小麦、卵、乳、魚、鶏肉、大豆などに関係する材料が使用されています。調理時の混入可能性も含め、心配な人は事前に主催者へ確認してください。
普段の学校給食ではアレルギー対応の取り組みがありますが、今回のイベントにはそのまま当てはまりません。
特に子どもと参加する場合は、食券を購入する前に公式の材料一覧を確認しておきましょう。
国分寺まつり2026 給食試食会の開催情報
| イベント名 | 国分寺の給食を味わおう(学校給食試食会・展示) |
|---|---|
| 開催日 | 2026年11月1日(日) |
| 食券販売 | 午前10時から、先着順 |
| 試食時間 | 午前11時〜午後2時 |
| 展示時間 | 午前9時30分〜午後3時30分 |
| 食券販売・展示場所 | 都立武蔵国分寺公園 |
| 試食会場 | 国分寺市立第四小学校 東京都国分寺市西元町1-8-1 |
| 料金 | 小学校・中学校ともに1食500円 |
| 提供食数 | 小学校190食/中学校130食 |
| 購入制限 | 小・中学校合わせて1人2枚まで |
| 参加対象 | どなたでも |
| 持ち帰り | 不可 |
| アレルギー対応 | なし |
| 主催 | 国分寺市教育委員会 教育部学務課保健給食係 |
| 問い合わせ | 042-312-8656 |
2026年10月19日確認。会場内の具体的な食券売場の位置や、当日の誘導方法は、主催者の最新案内・現地掲示で確認してください。
500円の給食に詰まっていた、思った以上の国分寺
最初は、ただ懐かしい学校給食をもう一度食べられるイベントだと思っていました。
でも献立を調べてみると、見え方が少し変わってきます。
お魚メンチカツには、食材を組み合わせる工夫がありました。
わかめや野菜には、子どもたちの栄養を考えた献立づくりがあります。
ブルーベリーソースには、国分寺の農業がありました。
そして中学校の給食には、2026年度に進む提供方式の変化もありました。
さらに、この街では奈良時代の食文化をイメージした給食まで作られています。
学校給食とは、子どもたちの毎日の昼ごはんであると同時に、その街が何を大切にし、次の世代に何を伝えたいかが少しずつ表れる場所なのかもしれません。
2026年11月1日、500円で味わう一食。
久しぶりに食べる学校給食の中に、昔の思い出だけではなく、今の国分寺が見えてくるかもしれません。
そして、給食のことを知ると、今度は国分寺まつり全体や、この街の歴史も少し気になってきます。

給食の次は、国分寺の街をもう少し深く
参考資料・情報の確認先
以下は主に国分寺市が公開する一次資料です。献立・販売条件・給食制度の内容は2026年10月19日に確認しました。イベント当日の内容は変更される場合があります。
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国分寺市|【国分寺まつり】国分寺の給食を味わおう
発行:国分寺市教育委員会
公式掲載日・更新日:2026年10月8日
公式ページ
確認日:2026年10月19日 -
国分寺市|令和8年度「国分寺市 教育7DAYS」を開催します
発行:国分寺市教育委員会
更新日:2026年10月13日
公式ページ
確認日:2026年10月19日 -
国分寺市|令和8年度小中学校給食試食会献立詳細
内容:小・中学校給食の使用食材、分量、栄養価、特別メニュー
公式PDFを開く
確認日:2026年10月19日 -
国分寺市|第3次国分寺市教育ビジョン
発行:国分寺市、2025年2月
参照箇所:学校給食の献立例、こくベジの活用、天平メニュー
市公式の教育ビジョンPDF
確認日:2026年10月19日 -
国分寺市|市立小中学校給食の献立とレシピ
内容:献立作成の基本方針、栄養面への配慮、地場産野菜、各学校の献立
公式ページ
確認日:2026年10月19日 -
国分寺市議会|陳情第5-4号 国分寺市の中学校で全員が食べられる給食を求める陳情
受理:2023年11月8日
内容:従来の中学校給食方式に関する課題と市民からの要望
国分寺市議会資料
確認日:2026年10月19日 -
国分寺市|令和8年度施政方針
発行:国分寺市、2026年度
内容:市立中学校での保温食缶方式による温かい給食の提供方針
国分寺市公式ページ
確認日:2026年10月19日 -
国分寺市|小・中学校における給食費
更新日:2026年7月17日
内容:学校給食費の公費負担、学年別の制度上の金額
公式ページ
確認日:2026年10月19日
編集:エキリプ編集部
情報確認日:2026年10月19日
※献立の栄養価は国分寺市の公表値です。試食会での実際の提供量や盛り付けについて、当日の個別条件までは確認していません。開催・販売に関する最新情報は主催者の案内をご確認ください。