
家電量販店なのに、炊きたてのご飯を食べ比べる。
しかも、トースターで焼いたパンまで味わえるというのです。
「家電を見に行く場所」だと思っていたら、いつの間にか試食が始まる。なかなか不思議なお店ですよね。
2026年11月1日(日)、フジテレビの街歩き番組『かのサンド』で紹介されたのが、池袋西口の新しい複合施設「IT tower TOKYO(アイティータワートウキョウ)」に入る「ビックカメラ池袋西口IT tower店」です。
番組では、サンドウィッチマンの伊達みきおさん・富澤たけしさん、狩野英孝さん、ゲストの山崎弘也さんが池袋西口を散策。ビックカメラでは、調理家電による食べ比べや掃除機などの最新家電体験が取り上げられました。[1][2]
実はこの店、商品をただ陳列して売るのではなく、実際に使い、暮らしの中でどう役立つかを確かめてから選ぶことを重視しています。
なるほど、だから試食ができる。でも、それなら普通の家電売場と何が違うのでしょう。そもそも、なぜそんなお店が池袋西口の高層ビルに誕生したのでしょうか。
なぜ家電量販店に「試食堂」がある?

最初の手掛かりは、ビックカメラの2階にあります。
その名も「試食堂(ししょくどう)」。
レストランのような名前ですが、ここで主役になるのは調理家電です。
キッチンカウンターで実際に炊飯器やトースターなどを使い、調理したものを試食することで、購入前に商品の仕上がりを確かめられる仕組みです。[3]
たとえば炊飯器。売場で「高火力」「圧力IH」「お米の甘み」と説明されても、普段から料理をしている人ほど迷うかもしれません。
結局、どのご飯がおいしいのか。
その答えを、説明書の中ではなく自分の舌で探せるというわけです。
11月1日放送の『かのサンド』では、2階の調理家電売場でトースターや炊飯器による食べ比べを体験。家電が作る料理そのものを比較する様子が紹介されました。[2]
炊飯器を買うつもりがなくても、「そんなに味が違うの?」と確かめたくなる展示方法です。
この仕組みには、ちゃんと理由がありました。
2026年5月のITmediaの取材で、同店の小野雅彦店長は、実際に試したいという利用客の声が多かったことを説明しています。試食ができる常設コーナーは、ビックカメラにとって新たな取り組みだったとのこと。[4]
つまり、売場に食べ物を置いて目立たせたいだけではありません。
値札や商品説明だけでは分からない「使った結果」を、買う前に確かめてもらう。
これが試食堂の大切な役割です。
ちなみに、2026年5月の同取材では、試食・試飲は無料と案内されていました。ただし、提供する商品や実施時間は日によって変わり、一部には有料サービスもあります。訪問時は店頭で確認しましょう。[4]
さて、食べて納得できる仕組みは分かりました。
では、料理と関係のない家電はどうでしょう。
2階は「食」、3階は「衣」、4階は「住」。この分け方には意味がある
ビックカメラ池袋西口IT tower店には、ちょっと珍しいフロア構成があります。
家電店といえば「テレビ売場」「パソコン売場」「冷蔵庫売場」のように、商品の種類で分かれているイメージがありますよね。
ところが、この店の大きなテーマは「衣・食・住」。
家電の種類だけでなく、生活の場面から商品を選べるように考えられています。[3]
「食」|料理のおいしさを体験する
試食堂を中心に、炊飯器、トースター、コーヒーメーカーなどの調理家電を紹介するフロアです。
「どんな機能があるか」だけでなく、「実際に何ができるか」という料理の結果に注目した売場です。
「衣」|美容家電を、自分に合うか確かめる
3階は、美容家電やオーディオ、カメラなどを扱うフロア。体験ゾーン「トライフルスタジオ(TRY-FULL STUDIO)」では、ドライヤーやヘアアイロンなどを比較・体験する提案が行われています。
髪の仕上がりや使い心地は、スペック表を読むだけでは分かりにくいもの。
家電の性能ではなく、自分に合うかどうかを考える場所です。
「住」|自分の部屋で使う姿を想像する
4階は、掃除機やテレビ、プロジェクター、健康家電など、暮らしを支える商品のフロアです。
「#暮らしライブラリー」では、家電を置いた生活空間を再現し、サイズ感や使い勝手を確認できるようにしています。
お店で見たときは小さく感じた家電が、家の中では意外と大きい。そんな購入後の困りごとを、事前に減らすための工夫ともいえます。[3]
番組では、4階で狩野英孝さんが掃除機の試運転を体験し、富澤たけしさんはAIロボットなどに触れる場面も紹介されました。[2]
炊飯器なら「味」、ドライヤーなら「使い心地」、掃除機なら「操作性」。
一見ばらばらな体験も、こう並べてみると共通点があります。
家電を選ぶ基準を、商品の数字から自分の生活へ移しているのです。
だから、家電を今すぐ買いたい人だけでなく、新しい製品に触れてみたい人にとっても、立ち寄る理由が生まれます。
でも、なぜこんな体験型ショップが池袋西口に?

ここで少し、建物の外に目を向けてみましょう。
IT tower TOKYOがあるのは、池袋駅西口からアゼリア通りを進んだ場所です。
実はこの敷地、以前は「池袋マルイ」があった場所でした。
池袋マルイは2021年8月に閉店。その跡地に建設されたのが、2026年3月14日に開業したIT tower TOKYOです。[5]
かつてのファッションビルの場所に、今度はオフィスと商業施設が一体になった大きなタワーが誕生したのです。
しかも、その高さは140メートル、地上27階・地下4階。
ずいぶん大きな建物になりました。
とはいえ、27階すべてが買い物フロアというわけではありません。
低層部にはビックカメラ、スーパー、カフェ、飲食店などが集まり、上層部にはオフィスが入ります。ビル内には働く人を支えるサービスや医療・健康関連施設も設けられています。[6]
この構成を見ると、少し印象が変わってきます。
単に新しいショッピングビルができたのではなく、働く人、買い物をする人、街を訪れる人が同じ建物を利用する場所として計画されているのです。
そして、その低層部に、最新家電を暮らしの目線で体験できるビックカメラが入っている。
家電の試食堂から始まった話が、池袋西口の街づくりにつながってきました。
家電店だけじゃない。IT tower TOKYOでは何ができる?

もう一つ、意外なところがあります。
IT tower TOKYOは、ビックカメラを目的に訪れても、その前後で別の楽しみ方ができる施設です。
地下1階にはナチュラルスーパーマーケットの「ビオラル」や、サラダボウル専門店「WithGreen」、紅茶メニューが充実した「TULLY'S COFFEE & TEA」などがあります。
1階には「成城石井」や「THE CITY BAKERY」、2階には「スターバックス」、5階には「SHARE LOUNGE」も入っています。[6]
たとえば、家電の使い心地を確かめてから、食料品を買い、カフェでひと休み。
わざわざ遠くへ移動しなくても、複数の用事をまとめやすい構成です。
では、西武池袋線を使う人にとっての便利さは何でしょう。
大きいのは、池袋駅の地下通路から直接アクセスできることです。
施設公式の案内では、地上からは池袋駅西口より徒歩約3分。地下のC4出口方面からもつながっており、JR・東京メトロ・東武東上線・西武池袋線など各路線の改札から、雨に濡れずに向かえます。[7]
最新家電を見に行くために、雨の池袋を歩き回る必要もありません。
家電を試す場所だけでなく、駅を利用する人の立ち寄り先としても考えられていることが分かります。
IT tower TOKYO・ビックカメラの基本情報
- 施設名
- IT tower TOKYO(アイティータワートウキョウ)
- テレビで紹介された店舗
- ビックカメラ池袋西口IT tower店
- 住所
- 東京都豊島区西池袋3丁目28番13号
- 施設開業日
- 2026年3月14日(土)
- ビックカメラのフロア
- 2階〜4階
- ビックカメラ営業時間
- 9:30〜22:00(月〜日・祝)
- アクセス
- 池袋駅C4出口直結。地上からは池袋駅西口より徒歩約3分。西武池袋線からも駅構内の地下通路経由でアクセス可能。
- 主な体験ゾーン
- 2階「試食堂」、3階「トライフルスタジオ」、4階「#暮らしライブラリー」
- 店舗電話番号
- 03-5951-1111
※2026年11月4日確認時点の公開情報です。家電の体験可否、試食・試飲の内容、実施時間、イベント、営業時間などは変更される場合があります。すべての商品を常時試せるとは限りません。来店前に公式情報をご確認ください。
家電を買う場所から、暮らしを試す場所へ
最初に気になったのは、家電店にある「試食堂」でした。
なぜ炊飯器の売場でご飯を食べるのか。
調べてみると、理由はシンプルです。家電を買う前に、その家電が生み出すものを自分で確かめられるようにするためでした。
そして、その考え方は炊飯器だけではありません。
ドライヤーの使い心地、掃除機の操作感、部屋に置いたときのサイズ感。2階から4階まで、異なる商品を通して同じ考え方が見えてきます。
さらに建物そのものも、かつての池袋マルイ跡地から、オフィスと商業施設を備えた新しい複合施設へと姿を変えました。
商品を並べるだけの場所ではなく、その商品を使う生活まで想像できる場所。
そう考えると、「試食堂」という名前が少し違って見えてきませんか。
池袋西口にできた新しいタワーは、家電を買う予定がない日にも、思いがけない発見がありそうな場所です。
参考資料・情報源
-
フジテレビ『かのサンド』番組公式サイト・放送案内。2026年11月1日放送回。
https://www.fujitv.co.jp/kanosand/index.html -
TVでた蔵(株式会社ワイヤーアクション)「2026年11月1日放送 かのサンド」番組内容記録。ビックカメラの試食・家電体験の内容を確認。
放送内容の記録ページ -
株式会社ビックカメラ「ビックカメラ池袋西口IT tower店」公式店舗案内。各フロア・体験ゾーン・営業時間・アクセス。
公式店舗案内 -
ITmedia ビジネスオンライン(2026年5月20日)「なぜ調理家電の『試食』ができる店が増えているのか」。試食堂の運営・店舗責任者への取材。
ITmedia記事 -
IT tower TOKYO合同会社(2025年12月17日発表)「IT tower TOKYO 2026年3月14日 開業」公式プレスリリース。旧池袋マルイ跡地、施設計画・用途・開業日。
公式プレスリリース(PDF) -
IT tower TOKYO公式サイト「ショップ&カフェ」「インフォメーション」。入居店舗・建物の規模など。
ショップ&カフェ一覧
施設インフォメーション -
IT tower TOKYO公式サイト「アクセス」。池袋駅西口からの徒歩案内、地下通路接続、C4・C7出口の位置。
公式アクセス案内
情報確認日:2026年11月4日
編集:ekirip(エキリプ)編集部
※番組内容は公開された放送記録などをもとに整理しています。実際の訪問・体験取材を行った記事ではありません。