
あのブラックサンダーの会社が、東大和市駅から歩いて6分のところにある。
コンビニやスーパーでおなじみの、黒いパッケージに大きな文字のチョコ菓子「ブラックサンダー」。
あのお菓子をつくる有楽製菓の本社と東京工場が、東京都小平市にあります。
最寄りは西武拝島線の東大和市駅。しかも、工場には一般の人も買い物できる直営店「YURAKU CHOCOLATE SHOP」が併設されています。駅から徒歩約6分です。[1]
これはちょっと気になります。
ブラックサンダーの工場直営店なら、棚いっぱいにブラックサンダーが並んでいるのでしょうか。限定味や、ここだけのお菓子も買えるのでしょうか。
調べてみると、意外な答えが出てきました。
東京工場直営店の主役は、実はブラックサンダーだけではないのです。
場所:東京都小平市小川町1-94。東大和市駅から徒歩6分。
お買い物:デラックスミルクチョコレート、ショコラボール、クッキーなど、こだわりのチョコレート商品が中心。
なぜ「東大和市駅」なのに、工場の住所は小平市?

まず、少しややこしいのが所在地です。
「東大和市駅から徒歩6分」と聞くと、東大和市の施設だと思うかもしれません。
ところが、有楽製菓の東京工場と直営店の住所は小平市小川町1丁目94番地。会社の本社所在地も同じです。[1][3]
駅名で探すと東大和市、住所で探すと小平市。
二つの市の名前が登場しますが、別々のお店があるわけではありません。駅名と行政上の所在地が異なっているだけです。
つまり、「ブラックサンダー 小平」で探しても、「ブラックサンダー 東大和市駅」で探しても、行き着く先はこの東京工場直営店なのです。
では、その工場は最近できたのでしょうか。
ここから、話が半世紀以上前にさかのぼります。
ブラックサンダーより32年も前から、小平に工場があった

有楽製菓が東京都小平市に工場を建てたのは、1962年。
ブラックサンダーが発売された1994年より、32年も前のことです。[3]
つまり、ブラックサンダーの大ヒットを受けて小平市に進出したわけではありません。
むしろ、その逆。会社が小平に根を下ろしてから、ずっと後にブラックサンダーが生まれたのです。
有楽製菓の始まりは、加工用ウェハースの製造でした。
有楽製菓株式会社を設立。チョコレート製品の生産も始めます。
第1・第2工場が竣工。東京での菓子製造の拠点となります。
豊橋工場を新設。後のブラックサンダー誕生につながる場所です。
現在の人気商品が誕生します。
本社工場の建て替えとともに、直営店がオープンしました。
年表は有楽製菓の公式沿革によります。[3]
創業当初はウェハース、そしてチョコレートへ。工場も東京から愛知、北海道へと広がっていきました。
ここで一つ、気づくことがあります。
小平の工場は、ブラックサンダーだけのために存在する工場ではありません。有楽製菓が積み重ねてきたお菓子づくりの歴史を持つ場所なのです。
となると、直営店にブラックサンダー以外の商品が並ぶ理由も、少し見えてきます。
直営店では何が買える?主役は「デラックス」だった

直営店の正式なショップ名は「YURAKU CHOCOLATE SHOP」。
有楽製菓はこの店を、こだわりのスイーツを展開するスペシャリティ部門のショップとして紹介しています。
ここで大きく扱われているのが、ロングセラーの「デラックスミルクチョコレート」をはじめとするデラックスシリーズです。[2]
名前からして、いつものブラックサンダーとは少し違います。
① デラックスミルクチョコレート
有楽製菓のロングセラー商品。ブラックサンダーより前から続いている、同社を代表するチョコレートの一つです。
ブラックサンダーのザクザクした食感とは別の、チョコレートそのものを楽しむ商品。
② デラックスミルクチョコレート薄板
デラックスミルクチョコレートを、個包装のひとくちサイズにした商品です。
公式サイトではギフト向けの商品としても紹介されています。
大きなチョコレートを一人で楽しむのもいいですが、小さく分かれていれば家族や友人にも渡しやすくなります。[2]
③ YURAKUショコラボール ミルク×アーモンド
公式サイトの直営店おすすめ商品に掲載されている、アーモンドを組み合わせたチョコレート菓子です。
おなじみの板状やバー状のお菓子だけではない。有楽製菓のチョコレート商品の幅を知る手掛かりになります。[2]
④ デラックスクッキー、割りチョコなど
公式サイトでは、デラックスクッキーのほか、プレミアムチョコレートと厳選素材を組み合わせた割りチョコなども紹介されています。
通販・直営店限定の商品も扱い、新商品も定期的に登場する方針です。[2]
つまり、この直営店は「ブラックサンダーをたくさん買うためだけの場所」というより、有楽製菓のもう一つの顔を知るチョコレートショップと考えたほうが実態に近そうです。
ただし、ここで「直営店限定」という言葉には少し注意が必要です。
「限定」は全部、東京でしか買えないという意味?

直営店に行くなら、そこでしか買えないものを探したくなります。
ところが、公式の商品案内には「通販・直営店限定」という区分もあります。
これは「東京工場だけで販売」という意味ではありません。公式オンラインショップや直営店など、販売先が限定されている商品も含まれます。[2]
限定にも、いろいろあるわけです。
たとえば有楽製菓の公式通販では、「トースト専用ブラックサンダー」や、そのきなこ味が通販・直営店限定商品として紹介されています。[1]
ただし、オンラインショップに掲載されている商品が、すべて東京工場直営店の店頭にあるとは限りません。
東京店での当日の取り扱いや在庫は、訪問前に店舗へ確認するのが確実です。
商品の種類・販売価格・在庫は時期によって変わります。公式通販に掲載されていても、東京工場直営店での販売を保証するものではありません。また、工場見学や詰め放題を東京店の通常サービスとして案内する公式情報は、今回確認した資料にはありません。
では、ブラックサンダーを中心に楽しみたい人は、どこを目指せばいいのでしょう。
ここで舞台は東京から愛知県へ移ります。
実はブラックサンダーが生まれたのは、小平ではなく豊橋

ブラックサンダーは東京生まれ、と思っていませんでしたか。
有楽製菓の公式ブランド史によれば、1994年にブラックサンダーが開発されたのは、愛知県豊橋市の豊橋工場でした。[4]
ここは大事なところです。
本社は東京・小平市。ブラックサンダー誕生の地は愛知・豊橋市。
同じ有楽製菓でも、二つの地域が違う役割を持っています。
しかもブラックサンダーは、発売してすぐ大ヒットしたわけではありません。
1995年には販売不振で生産中止に。その後、九州では支持されているという声を受け、九州エリア限定で再販売されました。[4]
いまでは当たり前のように売られているお菓子にも、一度は姿を消した時期があったのです。
最初からイナズマ級の勢い、というわけではなかったようです。
そして、その豊橋市には現在、ブラックサンダーを前面に打ち出した直営店「ワクザクSHOP」があります。
豊橋のショップでは、一般流通品や地域限定商品、期間限定商品などを展開。公式サイトでは、詰め放題企画についても紹介されています。ただし、企画の実施状況は変わる場合があります。[2]
つまり、同じ会社の直営店でも、東京と豊橋では楽しみ方に違いがあるのです。
豊橋はブラックサンダーを中心にしたショップ。一方、小平の東京工場直営店は、デラックスシリーズなどを中心に、有楽製菓のチョコレートの幅を見せてくれるショップです。
直営店が二つあると聞くと似たお店を想像しますが、比べると会社の歴史まで見えてきます。
東大和市駅から徒歩6分。買い物前に確認したいこと
東京工場直営店は、西武拝島線「東大和市駅」から徒歩約6分。
バスなら「小川町一丁目アパート前」停留所からすぐの場所です。
車で訪れる人向けには、公式案内で15台分の駐車場があるとされています。[1]
YURAKU CHOCOLATE SHOP|店舗情報
- 施設名
- 有楽製菓 東京工場直営店
YURAKU CHOCOLATE SHOP - 所在地
- 〒187-0032
東京都小平市小川町1-94 - 最寄駅
- 西武拝島線「東大和市駅」徒歩約6分
- 営業時間
- 9:00〜17:00
- 定休日
- 年末年始・お盆期間
※研修・工事などによる臨時休業あり - 電話番号
- 042-341-1813(直営店直通)
- 駐車場
- 15台
- バス
- 都営バス・西武バス「小川町一丁目アパート前」下車すぐ
なお、工場の敷地内にある直営店だからといって、製造ラインを自由に見学できるわけではありません。この記事で紹介しているのは、一般客が利用できるショップです。
「限定のあの商品を買いたい」「この日は営業しているかな」という目的がある場合は、事前に公式情報を確認しておきましょう。
ブラックサンダーを探しに行くと、違うチョコレートの歴史が見つかる
最初は、こんな疑問から始まりました。
「あのブラックサンダーの工場が、東大和市駅の近くにあるの?」
確かに、有楽製菓の本社と東京工場は小平市にあります。そして、駅から徒歩6分のところに直営店もあります。
けれども調べて分かったのは、その会社がブラックサンダーよりずっと前から、この街でお菓子をつくっていたことでした。
1962年に小平に工場を建て、1994年には豊橋でブラックサンダーが誕生。2017年には東京工場を建て替え、直営店が開かれました。
そして東京のショップに並ぶのは、ブラックサンダーだけではなく、デラックスミルクチョコレートをはじめとする、もう一つの有楽製菓の顔です。
いつものコンビニで見かける黒いパッケージ。
そのメーカーの歩みをたどっていくと、東京の小平と愛知の豊橋、二つの街につながっていました。
東大和市駅から、たった6分。
何気ないお菓子の裏側にある、思いのほか長い物語を見つけられる場所です。
参考資料・出典
-
有楽製菓株式会社「直営店情報」
https://shop.yurakuseika.co.jp/pages/direct-store
確認日:2026年10月30日 -
有楽製菓株式会社「直営店」
https://www.yurakuseika.co.jp/company/shop/
確認日:2026年10月30日 -
有楽製菓株式会社「会社概要・沿革」
https://www.yurakuseika.co.jp/company/profile/
確認日:2026年10月30日 -
有楽製菓株式会社「ブラックサンダーの歴史」
https://www.yurakuseika.co.jp/blackthunder/history/
確認日:2026年10月30日