玉川上水駅は昔「終点」だった?多摩モノレール開通で変わった境界駅の歴史

東京都 / 立川市 / 拝島線 | 更新日: 2026-08-18
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玉川上水駅は昔「終点」だった?多摩モノレール開通で変わった境界駅の歴史 - 玉川上水駅の写真

THIS IS EKIRIP LOCAL GUIDE

玉川上水駅はなぜ“境界の駅”?西武線の終点だった歴史と多摩モノレール開通後をたどる

西武拝島線と多摩モノレールが交差する玉川上水駅。いま見ると立川・多摩センター方面へ南下でき、上北台方面へも抜けられる便利な乗換駅ですが、歴史をさかのぼると景色はかなり違います。1950年に小川〜玉川上水間が開業した当初、ここは本当に西武線の終点。1968年に拝島まで延び、さらに1998年には多摩モノレールが加わりました。しかも現在、西武鉄道の駅所在地は立川市、多摩モノレールの駅所在地は東大和市。交通の歴史でも住所でも、“境界”という言葉が似合う駅です。

#玉川上水駅 #西武拝島線 #多摩モノレール #立川市と東大和市

最終確認:2026年8月18日|西武鉄道・多摩都市モノレール・立川市・東大和市などの公開情報を確認

3 SECONDS GUIDE|3秒で分かる玉川上水駅
1950年 小川〜玉川上水間が開業。当初はここが終点だった。
1968年 玉川上水〜拝島間が開業し、途中駅へ。
1998年 多摩モノレールの上北台〜立川北間が開業。南北方向がつながった。
2つの市 西武側は立川市、多摩モノレール側は東大和市に所在。
EKIRIP SIX SENSE
玉川上水駅を6つの特徴で見る

点数ではなく、この場所の特徴を6方向の感覚で表しています。

交通の便利さ日常の買い物外食・カフェ子育て環境自然・散歩地域のにぎわい六感

交通の便利さ

西武拝島線と多摩モノレールを乗り継げる

日常の買い物

駅南側に玉川上水緑道がある

外食・カフェ

駅にエレベーターやバリアフリー設備がある

子育て環境

駅前広場と住宅地が広がる

自然・散歩

終着駅時代とモノレール開業の歴史を持つ

地域のにぎわい

乗換駅のため時間帯により人の流れが集まりやすい

QUESTION|昔は本当に「行き止まり」だった? はい。1950年から1968年までの18年間、玉川上水駅は西武線の実際の終着駅でした。

1950年5月15日に小川〜玉川上水間が営業を開始し、1968年5月15日に玉川上水〜拝島間が延伸されるまで、線路はここで終わっていました。現在のような「西武線×モノレール」の十字型交通拠点とは、かなり違う駅だったことが分かります。

玉川上水駅はどんな駅?まず現在の姿を整理

項目 内容
西武鉄道 西武拝島線・駅番号SS33
多摩モノレール 多摩都市モノレール線・駅番号TT17
西武側所在地 東京都立川市幸町6丁目36-1
モノレール側所在地 東京都東大和市桜が丘4丁目19
西武線の隣駅 東大和市駅/武蔵砂川駅
モノレールの隣駅 桜街道駅/砂川七番駅
駅南側 国指定史跡・玉川上水と緑道

多摩モノレール公式も玉川上水駅を「西武線との連絡駅」と案内し、駅南側には玉川上水が東西に流れ、沿道の緑道を散歩できると紹介しています。モノレール側にはエレベーター、エスカレーター、ワイド改札、車いす対応トイレなども整備されています。

1950年、玉川上水駅は西武線の“終点”として始まった

1950

小川〜玉川上水間が営業開始

西武鉄道の年譜では、1950年5月15日に小川〜玉川上水間が営業開始。現在の拝島線の西側はまだ存在せず、玉川上水が終点でした。西武鉄道の会社要覧でも同じ開業日が確認できます。

1968

18年後、線路が拝島まで延びる

1968年5月15日、玉川上水〜拝島間が営業開始。立川市の年表にも同年の出来事として記録されています。ここで玉川上水は「終着駅」から「途中駅」へ変わりました。

1998

今度は空中に南北ルートが出現

1998年11月27日、多摩モノレールの上北台〜立川北間5.4kmが第Ⅰ期区間として開業。玉川上水駅にもモノレールが乗り入れ、西武鉄道は同日に玉川上水駅の橋上駅舎を使用開始しています。

なぜ昔の玉川上水は「西武線の行き止まり感」が強かったのか

最初の18年間、本当に線路がここで終わっていた

この街の印象を考えるうえで一番大きいのは、単なるイメージではなく、玉川上水駅が実際に終着駅として誕生したことです。

現在の路線図だけを見ると、東大和市駅から玉川上水、武蔵砂川、西武立川、拝島へ一直線につながっています。しかし1950年当時は小川から伸びてきた鉄道が玉川上水で終了。西へ向かう鉄道ネットワークは、その先に続いていませんでした。

1968年に拝島まで延伸されて物理的な「行き止まり」は解消しました。それでも1990年代まで、玉川上水駅の鉄道ネットワークは基本的に西武線の東西軸が中心。現在のようにモノレールへ乗れば立川方面へ南下できる駅ではありませんでした。

1998年、多摩モノレールで駅の“向き”が変わった

多摩地域はもともと東西方向の鉄道網が充実する一方、南北方向の移動が課題でした。多摩都市モノレール自身も、南北交通の改善が地域の長年の願いだったと説明しています。1998年に上北台〜立川北が先行開業し、2000年には立川北〜多摩センターが開業しました。

玉川上水にモノレールが来る意味は大きかった

西武拝島線は基本的に東西へ走ります。そこへ南北に走る多摩モノレールが交差したことで、玉川上水から立川北、さらに高幡不動、多摩センター方面へ鉄道だけでつながるようになりました。

西武鉄道も現在の玉川上水を「多摩都市モノレールの乗換駅」として紹介し、立川方面へアクセスしやすい点を街の特徴に挙げています。つまりモノレール開業は「新しい路線が1本増えた」だけではなく、駅が地域交通の交点へ変わる出来事だったと考えると分かりやすいです。

そして玉川上水は、住所まで“境界の駅”だった

玉川上水駅のおもしろさは路線図だけではありません。同じ「玉川上水駅」でも、鉄道会社によって所在地の市が違います。

SEIBU / SS33

西武鉄道の玉川上水駅

所在地:立川市幸町6-36-1

東大和市公式の施設案内でも、西武鉄道の玉川上水駅所在地は立川市とされています。

TAMA MONORAIL / TT17

多摩モノレールの玉川上水駅

所在地:東大和市桜が丘4-19

こちらは東大和市内。駅を構成する2つの鉄道施設が、市境をまたぐ形になっています。

「立川市の駅なのか、東大和市の駅なのか」と聞かれたら、答えは少しややこしい。西武側は立川市、モノレール側は東大和市です。

LOCAL TIP|“境界”は比喩だけではない
東西を走る西武線と南北を走るモノレールの交通上の境界であり、立川市と東大和市という行政区域の境界でもある。玉川上水駅は二重の意味で「境界駅」と呼びたくなる立地です。

駅前そのものも、かなり姿を変えている

現在の北側駅前広場周辺には、かつて米軍大和基地がありました。東大和市によると、1973年に基地が日本政府へ返還された後、現在の駅前広場予定地はバス乗降所などもない更地に近い状態だったといいます。

その後、米軍大和基地跡地の基盤整備事業として駅前広場の整備が進み、1989年3月に工事開始、1990年2月1日に使用開始。バス・タクシー乗降所のほか、玉川上水をイメージした流水設備などを取り入れ、「市の西南の玄関」にふさわしい駅前づくりが進められました。

つまり玉川上水駅周辺は、「昔から今の姿だった郊外駅」ではありません。終着駅だった時代、拝島延伸、基地返還後の駅前整備、そしてモノレール開通と、何度も役割を書き換えてきた場所です。

駅を降りたら見るべき2つの風景

#01 / WATER

玉川上水と緑道

駅南側には駅名そのものになった玉川上水が流れます。立川市によると、玉川上水は羽村堰から四谷大木戸まで約43km続く歴史的な上水路。1653年創設とされ、2003年には国史跡に指定されています。

多摩モノレール公式も駅周辺の代表的な過ごし方として、玉川上水沿いの散歩を案内しています。

#02 / HISTORY

東大和南公園方面

駅北側へ歩くと、旧日立航空機立川工場の変電所が残る都立東大和南公園方面へつながります。現在も東大和市指定文化財として保存され、戦時中の空襲の痕跡を伝えています。

駅前広場周辺が旧米軍大和基地跡地だった歴史と合わせると、この一帯の戦前・戦後の変化が見えやすくなります。

SNS・動画で見る玉川上水駅

Instagram|西武鉄道公式

「昔は終点だった」が公式投稿でも分かる

西武鉄道公式Instagramは、5月15日の駅開業日に合わせて玉川上水駅を紹介。現在の拝島線がかつて「上水線」と呼ばれ、玉川上水駅が終点だった歴史にも触れています。

今回の記事テーマを一番短く確認できる公式SNS投稿です。
西武鉄道公式Instagramの投稿を見る
Instagram|西武鉄道公式

駅の西側には玉川上水車両基地

西武鉄道公式では玉川上水車両基地で働く社員に密着したYouTube企画も紹介しています。玉川上水が単なる途中駅ではなく、西武線の運行を支える拠点でもあることが伝わります。

ホームから西側を意識すると、駅の鉄道拠点らしさが見えてきます。
玉川上水車両基地の投稿を見る
YouTube|駅周辺動画

現在の駅前と乗換駅らしい風景を見る

2024年撮影の駅周辺動画では、現在の玉川上水駅周辺の街並みを映像で確認できます。

YouTubeで動画を見る
YouTube|鉄道

2面3線の西武線ホームを眺める

玉川上水駅で西武拝島線の列車が発着する様子をまとめた動画も公開されています。現在も玉川上水始発・終着の列車があり、昔の「終着駅」の面影を想像する材料になります。

昔の駅そのものではありませんが、現在の鉄道拠点としての雰囲気が分かります。
列車発着シーンを見る

玉川上水駅は街歩きしやすい?

「駅の歴史だけ見て帰る」のは少しもったいない駅です。南側には玉川上水と緑道があり、北側には東大和市の桜が丘地区が広がります。

一方、JR立川駅前のような大規模繁華街を想像して降りると印象は違います。現在の玉川上水は、巨大ターミナルというより「住宅地の中に西武線とモノレールが交差する交通拠点」という捉え方がしっくりきます。

BEFORE YOU GO|乗換時のポイント
西武線と多摩モノレールは別改札です。ただし駅施設は連絡通路で結ばれており、現在は乗換駅として案内されています。モノレール側はエレベーター、エスカレーター、ワイド改札などの設備があります。

こんな人におすすめ

西武線の「昔の終点」を巡るのが好きな人
多摩モノレール開業前後の街の変化に興味がある人
行政界・市境など地図の境界線が好きな人
玉川上水沿いを静かに歩きたい人
鉄道と戦後の街づくりを一緒に見たい人
派手な観光地より“なぜここに駅が?”を楽しめる人

この街ネタを575にしてみた

終点が
交差点へと
空を行く

駅との相性|玉川上水は「途中駅」より「交点」として見ると面白い

現在の玉川上水を西武線だけで見ると、東大和市と武蔵砂川の間にある拝島線の途中駅です。

しかし時間軸を足すと、1950年には終着駅。1968年には拝島方面へ延伸。1998年には頭上を多摩モノレールが横切り、駅舎も橋上化。そして地図を細かく見ると、西武側は立川市、モノレール側は東大和市です。

「行き止まりだった駅が、いつの間にか交差点になった」。玉川上水駅の歴史は、この一言でかなり見えてきます。

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玉川上水駅についてよくある質問

Q. 玉川上水駅は昔、本当に終点だったのですか?

はい。1950年5月15日の小川〜玉川上水間開業から、1968年5月15日の拝島延伸まで終着駅でした。

Q. 多摩モノレールの玉川上水駅はいつ開業しましたか?

1998年11月27日です。同日、上北台〜立川北間5.4kmが第Ⅰ期区間として開業しました。

Q. 玉川上水駅は立川市ですか?東大和市ですか?

両方に関係します。西武鉄道の駅所在地は立川市幸町、多摩モノレールの駅所在地は東大和市桜が丘です。

Q. JR立川駅へ行くならどうすればいい?

現在は多摩モノレールで立川北駅へ向かう方法があります。西武鉄道も玉川上水からモノレールを利用して立川方面へアクセスできる点を案内しています。

Q. 駅名の「玉川上水」は本当に駅の近くにありますか?

あります。駅の南側を玉川上水が東西に流れており、沿道は緑道として歩くことができます。

一言で言うと——玉川上水駅は「西武線の終点として生まれ、モノレール開業で南北交通まで抱え込んだ、市境の交差点」です。

終点だった駅に、空から新しい線路がやってきた

玉川上水駅を現在の路線図だけで見ると、便利な乗換駅です。

けれど1950年へ戻れば、ここで線路は終わっていました。18年後に西へ延び、さらに30年後、今度は頭上を南北方向のモノレールが走り始めます。

そして足元には、立川市と東大和市の境界。駅の南には、江戸時代から流れる玉川上水。

鉄道、行政界、水路。いくつもの「線」が重なる場所だからこそ、玉川上水駅は地図を開いてから歩くと一段おもしろくなる駅です。

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記事の最終更新
2026-08-18
掲載・修正方針
公式情報や現地情報をもとに正確性の確認に努め、変更を確認した場合は随時更新します。
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