
2026年10月24日放送「有吉くんの正直さんぽ」に登場。
江古田の「おふくろ男子の漬物工房」で紹介されたのは、福神漬けを自分の手で仕込む体験。実はこの福神漬け、ただのカレーの付け合わせではありません。
カレーライスの横に、ちょこんと添えられた福神漬け。
赤かったり、茶色かったり。食べるとポリポリして、甘じょっぱい。
あまりに見慣れた存在なので、わざわざ作り方を考えたことがない人も多いのではないでしょうか。
ところが江古田には、その福神漬けを自分で作れる工房があります。
しかも、名前は「おふくろ男子の漬物工房」。
おふくろなのに、男子。
なんとも気になる名前です。
2026年10月24日放送のフジテレビ「有吉くんの正直さんぽ」では、この工房を訪ね、手作りの福神漬けが紹介されました。[1]
実は福神漬けは東京生まれの伝統食品。さらに、この工房の福神漬けを詳しく調べると、普段見かけるものとは少し違う姿が浮かび上がってきます。
まずは、いつもカレーの隣にいるあの漬物から、話を始めましょう。
福神漬けは、そもそもカレーのために生まれたの?

福神漬けといえば、カレーライス。
もはやセットのような関係ですが、実はこの組み合わせには少し意外な歴史があります。
福神漬けは、もともとカレーのために考えられた食品ではありません。
農林水産省の「にっぽん伝統食図鑑」によると、福神漬けが生まれたのは明治時代の東京・上野。
老舗漬物店「酒悦」の15代目・野田清右衛門が、約10年の歳月を費やして開発したとされています。[2]
10年。
カレーのお皿では数秒で食べ終わってしまいそうな名脇役に、これほど長い開発の歴史があったとは。
なぜ「福神」という縁起のよい名前になった?
ここで、もう一つの疑問が出てきます。
大根やなすなどの野菜を醤油で漬ける食品なのに、どうして「福神漬け」なのでしょう。
農林水産省の解説では、もともと使われていた7種類の野菜を七福神になぞらえ、作家の梅亭金鵞が名付けたとされています。
さらに、酒悦の近くにある不忍池の弁財天とも結び付いた名前だったそうです。[2]
そして、もう一つ。
福神漬けがカレーと一緒に食べられるようになったきっかけについては、客船の食事でチャツネの代わりに使われたという説や、帝国ホテルに由来する説などがあります。
ただし、どれが最初だったのかは確定していません。[2]
つまり、現在はカレーの横に収まっている福神漬けも、始まりをたどれば、東京で考案された独立した漬物だったのです。
ここまで分かると、江古田の工房の商品が気になります。
その名前は「ゴロゴロ福神漬」。
ゴロゴロ?
福神漬けといえば、細かく刻まれた野菜ではなかったでしょうか。
細かいはずの福神漬けが、なぜ「ゴロゴロ」?

おふくろ男子の漬物工房で作られている福神漬けには、少し変わった特徴があります。
野菜を一般的な福神漬けよりも大きめに切っているのです。
工房の商品を扱うナチュラル・ハーモニーの販売ページには、「ゴロゴロ福神漬」という名前で掲載されています。[3]
野菜を細かく刻み、醤油ベースの調味液に漬ける。カレーやご飯に少量添えて楽しむことが多い。
具材を大きめに切り、野菜の歯ごたえを楽しむ仕立て。根菜などの存在感が際立つ。
この違いは、単なる見た目の面白さだけではありません。
具材が大きくなれば、一つひとつの野菜を噛んだときの食感も、より意識しやすくなります。
そして、原材料にも注目したいところです。
販売ページに掲載された一例では、大根、紅しぐれ大根、人参、れんこん、ヤーコン、生姜、金ごまなどが使用されています。味付けには木桶仕込み醤油や有機みりん、米酢などが使われています。[3]
ヤーコンまで登場しました。
ヤーコンはシャキシャキとした食感を持つ根菜です。見慣れた福神漬けの材料と比べると、少し意外な顔ぶれかもしれません。
伝統的な7種類の野菜をそのまま再現するのではなく、旬の素材や食感を生かして仕込む。
その姿からは、福神漬けという料理を、決まった形に閉じ込めずに楽しもうとする工房の考え方が見えてきます。
なお、掲載されている原材料は販売商品の一例です。教室で毎回まったく同じ野菜を使うという意味ではありません。
でも、ここで別の疑問が浮かびます。
この工房が特に大切にしているのは「発酵」。
それなら福神漬けも、ぬか漬けと同じように発酵しているのでしょうか。
発酵が自慢の工房なのに、福神漬けは発酵していない?
ここが、漬物を知るうえで大切な分かれ道です。
漬物と聞くと、菌の働きで野菜の味が変わるものを想像するかもしれません。
ところが、すべての漬物が、野菜そのものを発酵させて作られているわけではありません。
農林水産省の漬物の解説では、ぬか漬けのように微生物の働きで発酵するものと、福神漬けのように醤油や酢などの調味液に漬け込み、味を染み込ませるものが区別されています。[4]
つまり、「漬ける」と「発酵させる」は、似ているようで同じではないのです。
では、発酵を大切にする工房で、なぜ福神漬けを?
ここで手掛かりになるのが、工房の公式サイトに書かれた漬物づくりの考え方です。
おふくろ男子の漬物工房では、微生物によって発酵した漬物だけでなく、発酵した調味料を使って作る漬物も扱っています。[5]
例えば醤油やみりんも、製造過程に発酵が関わる調味料です。
野菜そのものを乳酸発酵させる方法もあれば、発酵によって作られた調味料の味を生かして漬け込む方法もある。
そこを一緒にしてしまうと、漬物の面白さを半分見落としてしまいます。
この工房で福神漬けを学ぶ意味は、単に甘じょっぱい味の再現にとどまりません。
どんな野菜を使うのか。どんな大きさに切るのか。何に漬けるのか。
そうした選択によって、身近な漬物がどのように出来上がるのかを知る入り口になるのです。
そして、この「仕組みを知ってほしい」という考え方をたどると、工房の不思議な名前にもつながっていきます。
そもそも、なぜ「おふくろ男子」なの?

おふくろ男子。
ずいぶん親しみのある、そして一度聞くと忘れにくい名前です。
この工房を営むのは、井上智晃さん。
公式サイトによると、料理を振る舞う姿や漬物を仕込む様子、風貌などが昔ながらの「おふくろ」を思わせることから、周囲の人に「おふくろ」「お母ちゃん」と呼ばれるようになったそうです。[5]
店名だけを見たときには、少し変わったネーミングだと思うかもしれません。
けれど、由来を知ると、料理を作って人に振る舞う人柄と結び付いた愛称だったことが分かります。
工房の原点は、たった一つのぬか床
工房の公式サイトには、その始まりについて、もう一つ大切な説明があります。
出発点になったのは、一つのぬか床だったというのです。[5]
ぬか床は、米ぬかなどを使って野菜を漬けるためのもの。
その中では微生物が働き、野菜の味や香りを変化させます。
ただ材料を混ぜれば、いつでも同じ味になるというものではありません。
状態を見ながら世話を続ける必要があります。
そこに魅力を見いだした井上さんは、自然栽培の農産物や発酵食品に関わる仕事を経験し、銀座の重津商店やナチュラル・ハーモニーなどで漬物づくりの講師も務めてきました。[5]
そして2026年3月5日、江古田に自分の工房を開きました。開業日は店舗仲介を担当した会社の記録でも確認できます。[6]
ぬか床一つから、専門の工房へ。
考えてみると、ずいぶん大きな話になりました。
でも、工房が目指しているのは、難しい技術を専門家だけのものにすることではないようです。
公式サイトでも、家庭で実践できる漬物づくりを伝える活動が紹介されています。
だから、漬物を販売するだけでなく、作り方を教える場所にもなっているのでしょう。
では、テレビで気になった福神漬けづくりは、私たちも体験できるのでしょうか。
テレビで見た福神漬けづくり、一般の人も体験できる?

答えは、できます。
おふくろ男子の漬物工房では、一般向けの福神漬教室が開催されています。
2026年10月29日時点で確認できる公式LINEの予定では、次の開催日が案内されています。[7]
いずれも2026年の予定です。11月7日の回は、当初案内されていた11月3日から変更されています。開催日・空席・料金・予約方法は、申し込み前に公式LINEで最新情報をご確認ください。
案内されている所要時間は、各回1時間。
公式LINEによると、ワークショップに必要な材料は工房で用意され、参加者は容器を持参すればよいとされています。
容器がない場合に備えて、チャック式の袋も用意されています。[7]
漬物づくりと聞くと、大きな樽や立派な道具を用意しなければならないようにも思えます。
けれど、まずは小さな容器を持って、作り方を教わるところから始められるわけです。
なお、当日の具体的な調理工程、完成後の食べ頃や保存方法は、使用する材料とレシピによって異なります。参加時に講師の案内を確認してください。
子どもも参加できる? 日程が合わない場合は?
公式案内では、子どもの参加も可能とされています。
会場は最大10名まで対応し、4名以上からの貸切相談にも応じると案内されています。[7]
さらに、通常の開催日程以外で参加を希望する場合は、公式LINEから希望日時を相談することもできます。
ただし、希望日に必ず開催されるという意味ではありません。
親子で参加したい場合や、友人同士で体験したい場合は、人数や年齢、希望日を事前に伝えて確認するのがよさそうです。
参加費については、今回確認した公開情報だけでは福神漬教室の最新の確定料金を確認できませんでした。申し込みの際に確認してください。
作るだけじゃない。漬物を食べる場所でもある?
実は、この工房にはもう一つの顔があります。
漬物の製造・販売だけでなく、食事も提供しているのです。
公式LINEでは、2026年10月以降、火曜日から木曜日にランチ営業、金曜日の夕方から夜には「おふくろ男子の晩御飯」を営業すると案内されています。[7]
メニューとして紹介されているものの一つが、さまざまな自家製漬物を味わう「漬物まみれ定食」。
漬物が、定食の小さな添え物ではなく、食事を構成する中心的な存在になるのです。
福神漬けも、ぬか漬けも、キムチも。
それぞれの野菜や漬け方によって味が違うことを考えると、漬物だけでも食卓の表情はずいぶん変わりそうです。
工房の公式サイトでは、漬物をそのまま食べるだけでなく、料理の材料や調味料としても使える保存食として提案しています。[5]
漬物は、ご飯の端に添えるだけのもの。
その先入観も、ここでは少し変わるかもしれません。
おふくろ男子の漬物工房はどこ? 予約・営業時間・アクセス
おふくろ男子の漬物工房|基本情報
- 店名
- おふくろ男子の漬物工房
- 所在地
- 東京都練馬区小竹町1-67-10 シティコーポ1階
- 最寄駅
- 西武池袋線「江古田駅」北口方面・徒歩圏内
- 開業
- 2026年3月5日
- 通常営業時間
- 公式LINEの基本情報では11:30〜18:30。ワークショップやイベントに合わせて変更あり
- 食事営業
- 2026年10〜12月の案内では、ランチは火〜木曜日、金曜日の夜は17:00〜21:00頃
- 主な内容
- 漬物の製造・販売、飲食、福神漬・ぬか漬け・麹漬けなどのワークショップ
- 電話
- 03-6821-4831
- 公式サイト
- おふくろ男子の漬物工房
- 開催・予約確認
- 公式LINE・ワークショップ予定
基本情報・日程の確認日:2026年10月29日。公式LINEには通常営業時間と個別の飲食営業日が併記されています。土日の教室開催日もあるため、通常の休業曜日だけで判断せず、目的に合わせて最新の営業案内をご確認ください。
なお、販売商品の原材料によっては小麦・大豆・ごまなどが含まれます。食物アレルギーがある方は、商品購入時や体験申し込み前に使用材料を確認してください。
カレーの横の小さな漬物が、少し違って見えてくる
最初に気になったのは、あの福神漬けを、わざわざ自分で作るということでした。
でも、調べてみると、思っていたよりずっと奥行きのある食べ物でした。
明治時代の東京で考案され、7種類の野菜から七福神に結び付いた名前が生まれたこと。
一般的には細かく刻まれる野菜を、江古田の工房では大きめに切って、食感を生かしていること。
そして、同じ漬物でも、発酵によって作るものと、調味液に漬け込んで作るものがあること。
一つずつ知るうちに、福神漬けは「カレーに付いてくるもの」から、「野菜と調味料の組み合わせで作られた料理」へと見え方が変わってきます。
その作り方を、家庭でも試せるように伝えているのが、江古田のおふくろ男子の漬物工房です。
次にカレーを食べるとき、横に添えられた福神漬けを少しだけ眺めてみてください。
その小さな一口には、東京で生まれた食文化と、野菜をおいしく保存する工夫が詰まっています。
そして江古田では、その一口を自分の手で仕込む側にもなれるのです。

参考資料・出典
情報確認日:2026年10月29日。番組情報、店舗公式サイト、公式LINE、農林水産省の食文化資料、販売商品の原材料情報を照合しました。
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フジテレビ「有吉くんの正直さんぽ」|個性が光る!桜台・江古田をお散歩
番組放送日:2026年10月24日。福神漬け作りを紹介した回。番組内容は配信情報および店舗公式の出演告知と照合。
番組配信情報
確認日:2026年10月29日 -
農林水産省|にっぽん伝統食図鑑「福神漬け」
福神漬けの歴史、七福神との関係、伝統的な材料、カレーとの関係についての諸説を確認。
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/traditional-foods/menu/fukujin_zuke.html
確認日:2026年10月29日 -
ナチュラル・ハーモニー|おふくろ男子の漬物工房「ゴロゴロ福神漬」
商品の特徴、野菜の切り方、原材料、調味料の種類を確認。掲載内容は販売商品の情報であり、教室で使用する材料の固定内容ではありません。
商品詳細ページ
確認日:2026年10月29日 -
農林水産省|にっぽん伝統食図鑑「漬物」
乳酸発酵による漬物、発酵調味料を利用する漬物、調味液に漬け込む福神漬けなどの分類を確認。
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/traditional-foods/bunrui/tsukemono.html
確認日:2026年10月29日 -
おふくろ男子の漬物工房|公式サイト
工房の理念、一つのぬか床からの始まり、使用する農産物、発酵食品づくりの考え方、「おふくろ男子」の名前の由来、講師歴を確認。
https://sites.google.com/ofukurodanshi.com/ofukurodanshi/
確認日:2026年10月29日 -
株式会社KFP|祝オープン!江古田「おふくろ男子の漬物工房」
2026年3月5日の開業日、店舗開設の経緯、内装への取り組みについて確認。
https://kfp-estate.com/news/case-ofukuro-danshi/
確認日:2026年10月29日 -
おふくろ男子の漬物工房|公式LINEアカウント
2026年10〜12月のワークショップ予定、11月の開催日変更、子どもの参加、定員、持参容器、通常営業時間、飲食営業などを確認。
https://page.line.me/606vjlgv
確認日:2026年10月29日
※本記事は公開されている資料をもとにエキリプ編集部が構成したものです。編集部が実際に番組ロケやワークショップに参加したことを示すものではありません。教室の開催状況、料金、空席、当日のメニューや営業情報は変わる場合があります。訪問・申し込み前には店舗の最新案内をご確認ください。