
西武新宿線・鷺ノ宮駅から徒歩約2分。いつもの通勤・通学で使う駅のすぐ近くに、日本舞踊を学べる教室があります。
教えているのは、正派西川流の日本舞踊家・西川大樹(にしかわ だいき)さん。
日本舞踊と聞くと、着物を着た人が舞台でゆっくり踊る姿を思い浮かべるかもしれません。
でも、ちょっと不思議です。
あれほど静かに見える踊りを、いったい何のために、どんなふうに習うのでしょう。
しかも、この教室の活動をたどると、駅前のお稽古から神社での奉納舞踊、舞台公演、さらには全国舞踊コンクールへと話が広がっていきます。
駅から2分。距離は短いのに、その先にある世界は思ったよりずっと広そうです。
西川大樹さんの公式サイトでは、鷺ノ宮教室と新御徒町教室を案内。日本舞踊の体験も、希望日時を相談しながら随時受け付けています。つまり、舞台を鑑賞するだけでなく、一般の人が実際に踊りに触れられる入口があります。[1]
日本舞踊は、なぜゆっくり動いているように見える?

まず気になるのは、日本舞踊そのものです。
ダンスといえば、音楽に合わせて大きく動いたり、ジャンプしたり、素早くステップを踏んだりする姿が浮かびます。
日本舞踊にもさまざまな表現がありますが、特徴的なのは、歩き方や手の動き、身体の向き、扇の扱いなど、一つひとつの所作に意味を持たせることです。
例えば、扇を開く。
ただ扇を広げればよいわけではありません。どの角度で持ち、どう動かすかによって、踊りの印象が変わります。
歩く動作も同じです。身体の軸を保ち、足を運び、姿勢を整える。大きな動作をしていないようでも、実際には細かな身体のコントロールが求められます。
正派西川流の講座案内でも、歩き方や扇の開き方から基礎稽古を始め、次第に曲や振付へ進むことが紹介されています。[4]
なるほど。動きが少ないことと、身体を使っていないことは違うのです。
見た目は静かでも、その内側には姿勢、重心、手足の角度、音楽との関係があります。
そう考えると、今度は別の疑問が生まれます。
日本舞踊は、きれいな動きを覚えるためだけの習い事なのでしょうか。
踊りなのに、どうして物語が伝わるの?

日本舞踊の面白さは、動きの美しさだけではありません。
古典作品には、登場人物の感情や自然の風景、さまざまな出来事を表現するものがあります。
言葉ですべて説明するのではなく、音楽と身体の動きによって情景を見せていくのです。
その手掛かりとして、西川大樹さんの公式サイトに掲載されている出演情報を見てみましょう。
2026年6月26日には、NHK Eテレ「芸能きわみ堂」で、男性日本舞踊家の集団「弧の会」による作品「桶狭間」の放送が案内されました。また、同年8月25日の新橋演舞場での「演劇人祭」には、弧の会の「御柱祭」で出演したことが掲載されています。[2]
桶狭間といえば、戦国時代の合戦を思い浮かべる名前。御柱祭は、長野県の諏訪地方で知られる祭礼です。
作品名だけでも、扱う世界が実に幅広いことに気づきます。
ここで大切なのは、今回確認できた出演作品の細かな演出を想像で決めつけないこと。ただ、これらの作品名からも、日本舞踊が単なる礼儀作法の練習ではなく、歴史や祭りを題材にした舞台表現にも広がっていることが見えてきます。
踊りというより、身体を使って物語を伝える芸術。
そして、その表現を生み出すための最初の一歩が、歩き方や姿勢のお稽古につながっています。
「西川流」ではなく「正派西川流」。この違いは何?
西川大樹さんの名前の前には、「正派西川流」という言葉が付いています。
ここで引っ掛かるのが「正派」の二文字です。
日本舞踊には複数の流派があり、西川の名を持つ流儀にも、それぞれ異なる組織や系統があります。
例えば、検索すると「西川流」の名を掲げる複数の公式サイトが見つかります。しかし、名前が似ているからといって、運営組織や家元、教室の指導系統がすべて同一とは限りません。[5]
つまり、正派西川流の「正派」は、西川大樹さんが属する流派を識別するために重要な部分です。
「正しいほうの西川流」という意味で、ほかの流派を評価しているわけではありません。
少しややこしいですが、これも伝統芸能ならでは。長い時間をかけて受け継がれてきた芸事には、似た名前のなかにも異なる歩みがあるのです。
そして流派という仕組みを考えると、もう一つ気になることがあります。
舞台で踊る技術は、どのように次の世代へ受け渡されていくのでしょう。
鷺ノ宮のお稽古が、神社や全国の舞台につながっていた

西川大樹さんの公式サイトには、門下生の活動を紹介するページもあります。
そこには、教室の中だけでは完結しない活動が並んでいました。
例えば2026年の活動案内では、沼袋氷川神社での奉納舞踊、練馬区生涯学習センターホールでの門下勉強会、全国舞踊コンクールに関連した公演への出演などが掲載されています。[3]
神社、地域のホール、コンクール。
舞う場所が変わると、踊りが果たす役割も変わります。
神社で舞う意味
奉納舞踊は、神社などで神仏に舞を奉げる行為です。
観客に見せるための舞台公演とは、目的が必ずしも同じではありません。
日常の稽古で身につけた踊りが、地域の信仰や行事にもつながる。ここに、日本舞踊が今も暮らしの文化と関わっている一面が見えます。
勉強会は、何のために開かれる?
発表の機会があることも、大切なポイントです。
お稽古では一つひとつの動きを繰り返しますが、人前で一曲を踊るとなると、曲の流れや表現を通して見せる必要があります。
舞台は、稽古の積み重ねを確かめる機会にもなるわけです。
なお、公式サイトの2026年のコンクール実績には「第83回全国舞踊コンクール・邦舞第二部第一位」との記載もあります。これは門下生の活動ページに掲載された実績であり、西川大樹さん本人の個人受賞歴として紹介されているものではありません。[3]
こうして見ると、鷺ノ宮の教室は、ただ振付を教える場所というだけではなさそうです。
伝統芸能が次の世代へ伝わっていく、その日々の練習を支える場所なのです。
では、初心者でも日本舞踊を体験できる?

ここまで読むと、ちょっと身構えてしまうかもしれません。
舞台公演、奉納舞踊、全国コンクール。かなり本格的な世界です。
では、経験のない人がいきなり習いに行ってもよいのでしょうか。
西川大樹さんの公式サイトでは、日本舞踊体験を1人から随時受け付け、希望日時について相談できると案内しています。[1]
ここが、初めての人にとって大切な情報です。
最初から舞台出演や本格的な入門を決める必要があるとは案内されていません。まずは体験について問い合わせることができます。
ただし、体験料金、必要な持ち物、服装、着物の貸し出し条件などは、今回確認した公式案内から一律の条件を特定できませんでした。
別の日本舞踊教室の料金やルールを、この教室にも当てはめることはできません。参加を希望する場合は、事前に確認しておくと安心です。
初めて問い合わせるなら、「日本舞踊は未経験で、鷺ノ宮教室の体験を希望しています」と伝えたうえで、希望日時、料金、服装、持ち物を確認するのが分かりやすいでしょう。
子どもの参加を考えている場合は、対象年齢や保護者の付き添いについても問い合わせてください。
鷺ノ宮駅から徒歩2分。どんな場所で習えるの?

公式サイトで案内されている西川大樹さんの教室は、鷺ノ宮と新御徒町の2か所です。
西武線沿線から利用しやすいのは、鷺ノ宮教室でしょう。
西武新宿線の鷺ノ宮駅から徒歩約2分という近さです。[1]
一方、公益社団法人日本舞踊協会の稽古場情報では、鷺ノ宮教室の所在地は中野区鷺宮まで掲載されており、番地などの詳細は確認できません。[6]
そのため、駅から徒歩2分といっても、現時点で具体的な建物や入口を断定して案内することは避けます。
予約時に教室の所在地と集合方法を確認してください。
なお、西川大樹さんの公式サイトには、2027年3月28日(日)に野方区民ホールWIZで次回の勉強会を予定している旨も掲載されています。[1]
鷺ノ宮でお稽古し、野方で発表する。そう考えると、西武新宿線の沿線には、地域のなかで伝統芸能が受け継がれるつながりもあります。
ただし、この勉強会の一般観覧の可否、チケット、出演内容などについては、別途確認が必要です。
西川大樹・日本舞踊教室の基本情報
※2026年10月27日時点に確認できた公開情報をもとに掲載しています。教室の詳細所在地、稽古日時、料金、参加条件は変更される場合があります。
静かな踊りの向こうに、何があるのか
最初は、着物を着てゆっくり動く、少し遠い世界の芸術に思えた日本舞踊。
けれど、鷺ノ宮の教室を調べてみると、その見え方が少し変わってきました。
歩き方や扇の扱いを学ぶことが、舞台で物語を表現することにつながる。そして日々のお稽古が、地域の勉強会や神社での奉納舞踊にもつながっていました。
大きく跳ねなくても、速く動かなくても、身体には伝えられることがある。
そう知ってから見る日本舞踊の静かな一歩は、ただの一歩ではなくなります。
鷺ノ宮駅から徒歩2分。
いつもの駅前のすぐ近くで、日本の伝統芸能を次へ受け渡すための一歩が、今も稽古されているのです。
もう少し、鷺ノ宮の街を知りたくなったら
日本舞踊という、普段は気づきにくい街の文化を知ったあとは、鷺ノ宮という駅そのものにも目を向けてみませんか。駅の構造や、隣の街の名前にも、調べてみると意外な物語があります。
参考資料・出典
公式サイト、出演・活動情報、舞踊協会の稽古場情報、講座案内を参照しました。情報確認日:2026年10月27日。
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西川大樹 公式サイト
発行:西川大樹
鷺ノ宮・新御徒町教室、日本舞踊体験、勉強会予定
https://daiki.la.coocan.jp/
確認日:2026年10月27日 -
西川大樹 出演情報
発行:西川大樹
「芸能きわみ堂」「演劇人祭」などの出演記録
https://daiki.la.coocan.jp/policy.html
確認日:2026年10月27日 -
西川大樹 門下生の活動
発行:西川大樹
奉納舞踊、勉強会、全国舞踊コンクールなどの掲載情報
https://daiki.la.coocan.jp/privacy.html
確認日:2026年10月27日 -
正派西川流日本舞踊|よみうりカルチャー荻窪
発行:よみうりカルチャー
日本舞踊の基礎稽古、歩き方、扇の扱い、古典作品などの一般的な学習内容
講座公式案内
確認日:2026年10月27日
※西川大樹教室とは別の講座です。 -
日本舞踊 西川流|公式サイト
発行:一般財団法人西川流
西川流の組織・稽古案内に関する参考資料
https://nishikawaryu.jp/
確認日:2026年10月27日
※正派西川流とは区別して参照しています。 -
稽古場情報|日本舞踊協会
発行:公益社団法人日本舞踊協会
西川大樹日本舞踊教室の所在地・連絡先掲載情報
日本舞踊協会 稽古場情報
確認日:2026年10月27日