
小川駅の近くには、大人150円で乗れる「タクシー」があります。

タクシーで150円?
初乗り料金を考えると、ちょっと信じられない金額です。しかも、回数券を使えばさらに安くなります。
その名は、小平市のコミュニティタクシー「ぶるべー号」。小川駅西口を起点に走る「栄町ルート」です。
ぶるべー号は、普通の貸切タクシーではありません。決まった停留所を、決まった時刻に巡る乗合交通です。
栄町ルートの運賃は大人150円、小学生80円、未就学児無料。平日のみ運行し、PASMO・Suicaは使えません。大人用回数券は11回分で1,500円です。[1]
では、なぜ「タクシー」という名前なのに、こんなに安いのでしょう。
そして、普通のバスとは何が違うのでしょうか。
なぜタクシーなのに150円で乗れる?

まず、一般的なタクシーのイメージを思い浮かべてみましょう。
行きたい場所を運転手に伝え、目的地まで送ってもらう。乗った距離や時間によって料金が変わります。
ところが、ぶるべー号は違います。
小平市の説明によると、ワンボックス車両に乗り合い、あらかじめ決められた経路を走る仕組み。停留所も時刻表もあります。[1]
つまり、利用方法は路線バスにかなり近いのです。
「タクシー」と聞いて、駅前から好きな場所へ連れていってもらえると思ったら、少し違いました。
実際には、小さなバスのような存在です。
運賃も距離に応じて上がるのではなく、どの停留所で乗り降りしても大人150円。利用者が行き先を自由に指定できない代わりに、分かりやすい均一料金で乗れる地域の交通手段になっています。
ただし、市の資料は「150円にできた理由」を一つの要因だけで説明しているわけではありません。ここで確かに言えるのは、個別に車を貸し切る通常のタクシーとは、運行の仕組みそのものが異なるということです。
では、その小さな乗合タクシーは、どこへ行くのでしょうか。
小川駅からどこまで行ける?実は駅周辺をぐるっと回る

ぶるべー号の栄町ルートは、小川駅西口側の「小川駅入口」を出発し、中宿商店街、十三小通り、野火止公園、栄町三丁目、小川西町などを巡って戻る循環ルートです。[1]
地図上では近く見える場所でも、住宅街の道を歩くと案外距離を感じることがあります。
しかも、荷物が多い日や暑い日、雨の日ならなおさらです。
ぶるべー号は、そんな地域内の移動に使える選択肢です。
※主要エリアを抜粋した簡略図です。全停留所・正確な走行順序は公式路線図・時刻表をご確認ください。[2]
ここで一つ、便利さの見方が変わります。
この乗り物は、小川駅から遠くの観光地へ一直線に向かうためのものではありません。
駅と、その周囲に広がる住宅地や商店街を結ぶことに意味があります。
大きな路線バスが走る幹線道路とは違う場所にも、日常の移動需要があります。
駅までの行き帰りだけでなく、途中の商店街や地域施設へ向かうときにも、停留所が近ければ利用を検討できます。
栄町ルートは一方向に巡る循環路線です。目的地が地図では近くても、乗車する停留所や進行方向によって所要時間が変わります。
最寄りの停留所と発車時刻を確認してから利用しましょう。
11枚で1,500円。回数券はどれくらいお得?
ここまでで、150円という料金の仕組みは分かりました。
けれど、ぶるべー号には、もう一つ注目したい数字があります。
大人用の回数券は、11枚綴りで1,500円。
通常運賃150円の乗車券を、10回分の金額で11回分買える仕組みです。[3]
1回当たりに換算すると約136円。
もともと150円なのに、さらに安くなるわけです。
しかも、回数券には有効期限がありません。毎日乗らなくても、必要なときに少しずつ使えます。
それだけでも便利ですが、実はこの回数券、小川駅周辺だけに用途が限られていません。
回数券は「にじバス」でも使える
小平市には、ぶるべー号のほかに「にじバス」というコミュニティバスもあります。
この2つは、回数券と1日乗車券を共通で利用できる仕組みになっています。ぶるべー号の大沼ルート、栄町ルート、鈴木町ルート、そしてにじバスの全ルートが対象です。[1]
乗り物の名前も、走る地域も違うのに、乗車券は共通。
これなら小川駅周辺だけでなく、小平市内の別の地域で乗る機会があっても使えます。
なお、各路線が直接つながっているとは限りません。共通券が使えることと、乗り継ぎが便利なことは別なので、移動経路は確認が必要です。
1日に3回以上乗るなら、1日乗車券も候補
大人用の1日乗車券は400円です。
通常運賃で3回乗ると450円なので、同じ日に3回以上乗るなら、1日乗車券のほうがお得になります。
| 乗車方法 | 大人料金 | 特徴 |
|---|---|---|
| 通常運賃 | 150円/回 | たまに乗る人向き |
| 回数券 | 1,500円/11回 | 期限なし。定期的な利用向き |
| 1日乗車券 | 400円/日 | 1日に何度も利用する人向き |
さらに、回数券や1日乗車券を購入した人向けには、市内の参加店舗で優待を受けられる「サンクスクーポン」の制度も案内されています。対象店舗や特典内容は、市の最新案内で確認してください。[3]
単なる割引乗車券かと思ったら、地域での買い物にもつながる仕組みでした。
便利だけど、PASMOが使えない?乗る前の注意点

ここで、普段から電車やバスを利用する人ほど気を付けたい点があります。
ぶるべー号では、PASMOやSuicaなどの交通系ICカードが使えません。
小平市は、乗車時に小銭を用意するよう案内しています。シルバーパスやタクシー券も利用できません。[1]
西武線から乗り継ぐときに、いつもの交通系ICカードだけで出かけると、ここで困ってしまいます。
150円の乗車だからこそ、現金を忘れずに。
土日祝日は運行していない
もう一つ重要なのが運行日です。
ぶるべー号は月曜日から金曜日までの運行で、土曜日・日曜日・休日は運休。12月29日から1月3日までの年末年始も走りません。
休日に小平市内を散策する際は、別の公共交通機関も検討してください。
定員は9人。満員ならどうなる?
車体が小さいため、乗客の定員は運転手を除いて9人です。
それでは、9人乗っていたら次の人は乗れないのでしょうか。
小平市の案内では、乗り切れない場合は予備車両が追走運行するとされています。ただし、予備車両が来るまでは停留所で待つ必要があり、道路状況などによって時間がかかることがあります。[1]
予定が決まっている日は、時間に余裕を持って利用するのが安心です。
ところで、なぜ「ぶるべー号」という名前なの?
運賃やルートを調べていると、今度は乗り物の名前が気になってきます。
「ぶるべー号」。少し変わった響きです。
ここで登場するのが、小平市とブルーベリーの関係です。
小平市は、国内のブルーベリー栽培発祥の地として知られています。
その特色を広く伝えるために、武蔵野美術大学の協力によってシンボルマークが作られ、公募によって「ぶるべー」という名前が決まりました。[1]
さらに、栄町ルートと大沼ルートの車両デザインにも、武蔵野美術大学の学生たちが関わっています。
タクシーの名前を調べたら、ブルーベリー栽培と大学のデザイン活動が出てきました。
交通の話から、小平らしい街の文化へ。
そんなつながりも、この乗り物の面白いところです。
小川駅から実際に乗るには?

ぶるべー号の利用に、通常のタクシーのような配車予約は必要ありません。
決められた停留所で、時刻表に合わせて待つ方式です。
ただし、駅の改札を出たところがそのまま乗り場ではない点に注意してください。
小平市は、小川駅西口から「小川駅入口」停留所までの道案内を別ページで公開しています。初めて利用するなら、この案内を見ておくと分かりやすいでしょう。[4]
- 小川駅の西口へ向かう。
西武拝島線・国分寺線の小川駅が起点です。 - 公式の道案内で停留所を確認する。
乗車する停留所の名称は「小川駅入口」です。 - 行きたい場所に近い停留所を調べる。
栄町ルートの路線図を確認し、乗車時間の目安を把握しましょう。 - 発車時刻に余裕を持って停留所へ。
栄町ルートは基本30分間隔。小川駅入口では、公式時刻表上、9時から18時まで毎時00分・30分を基本に出発する便が設定されています。 - 現金または対象の乗車券で利用する。
必要に応じて、車内で回数券や1日乗車券を購入できます。
ぶるべー号 栄町ルート|利用案内
運行地域 東京都小平市・小川駅西口~栄町・小川西町周辺 起点となる停留所 小川駅入口(小川駅西口側) 運行日 月曜日~金曜日。土日祝日・12月29日~1月3日は運休 運行間隔 基本30分間隔。始発・最終便や途中停留所の時刻は公式時刻表で確認 通常運賃 大人(中学生以上)150円、小学生80円、未就学児無料 回数券 大人1,500円、子ども800円。各11枚綴り、有効期限なし 1日乗車券 大人400円、子ども200円。発行日当日のみ有効 支払い・利用できないもの 現金、対象の回数券・1日乗車券。PASMO・Suica等の交通系ICカード、シルバーパス、タクシー券は利用不可 乗車定員 乗客9人。満員時は予備車両による追走運行の案内あり 運行事業者 小平交通有限会社/電話 042-341-3030 市の問い合わせ先 小平市 公共交通課/電話 042-346-9814 小平市公式|ぶるべー号の運賃・路線図を見る ↗ 小平市公式|各停留所の時刻表を確認する ↗ 小川駅西口から乗り場への道案内を見る ↗情報確認日:2026年10月21日。小平市が2026年9月17日に更新した案内等を参照しています。運賃・運行・販売条件は変更される場合があります。
150円の小さな車は、街のどんな場所を結んでいる?
最初に聞いた「150円で乗れるタクシー」という言葉。
普通のタクシーを思い浮かべると、不思議な値段でした。
けれど、調べてみると、好きな目的地へ向かう車ではなく、決まった停留所を巡る小さな地域交通だったのです。
車両はワンボックス。乗客定員は9人。走るのは平日で、行き先は小川駅から周辺の商店街や住宅地へ。
そして、回数券は11枚で1,500円。小平市内の別のコミュニティ交通とも共通で使えます。
150円という数字の奥にあったのは、日常の移動を少し便利にするための仕組みでした。
小川駅西口で小さな「ぶるべー号」を見かけたら、今度はその行き先にも目を向けてみてください。
駅前から伸びる、いつもの道。その先の暮らしと駅を結んでいる車だと分かると、150円の意味も少し違って見えてきます。
参考資料・出典
最終情報確認日:2026年10月21日。運賃、運行条件、停留所、乗車券については小平市の公開情報を優先して確認しています。
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小平市「コミュニティタクシー ぶるべー号のご案内」
発行:東京都小平市 都市開発部 公共交通課
ページ更新日:2026年9月17日
確認日:2026年10月21日
https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/020/020568.html -
小平市「にじバス・ぶるべー号時刻表」
発行:東京都小平市
栄町ルートの停留所・時刻情報
確認日:2026年10月21日
https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/026/026920.html -
小平市「回数券や1日乗車券でにじバス、ぶるべー号に乗ろう」
発行:東京都小平市
回数券・1日乗車券・サンクスクーポンに関する案内
確認日:2026年10月21日
https://www.city.kodaira.lg.jp/kurashi/088/088053.html -
小平市「ぶるべー号栄町ルート『小川駅入口停留所』への道案内」
発行:東京都小平市 都市開発部 公共交通課
ページ更新日:2014年9月11日
確認日:2026年10月21日
https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/020/020725.html