稲荷山公園駅はなぜ基地の横?米軍基地跡地の歴史と入間航空祭で「臨時改札」が開く理由
西武池袋線の稲荷山公園駅。普段は緑豊かな公園が目の前にある落ち着いた駅ですが、その立地を地図で見るとかなり独特です。駅前の狭山稲荷山公園は、戦後に米軍が使用した「ジョンソン飛行場」跡地の一部。さらに線路のすぐそばには現在の航空自衛隊入間基地が広がります。そんな駅が一年で最も別の顔になるのが「入間航空祭」の日。過去には通常改札とは別に航空祭向けの臨時改札まで設けられ、西武鉄道が「大変混雑する」と案内するほどの巨大イベント対応駅へ変貌してきました。
2026年の入間航空祭は11月3日(火・祝)開催予定と狭山市が案内しています。航空祭当日の西武鉄道の臨時改札・増発・臨時停車など2026年版の詳細は、記事確認時点では公式発表を確認できていません。過去の運用を今年の確定情報として扱わないようご注意ください。
2026年のプログラム、開門時間、臨時列車、稲荷山公園駅の臨時改札運用などは今後の公式発表を確認してください。
点数ではなく、この場所の特徴を6方向の感覚で表しています。
交通の便利さ
駅前がそのまま大規模な県営公園
日常の買い物
公園と基地の歴史を徒歩圏で感じられる
外食・カフェ
通常時は比較的落ち着いた駅周辺
子育て環境
航空自衛隊入間基地が線路に隣接する特殊な立地
自然・散歩
春は約300本の桜を楽しめる
地域のにぎわい
入間航空祭開催時は駅周辺に大規模な人流が発生する
3秒でわかる|稲荷山公園駅の何がそんなに特殊?
駅前の広大な公園は、元・米軍基地跡地
現在の狭山稲荷山公園は、戦後に米軍が使用したジョンソン飛行場跡地の一部。1973年に返還された土地を整備し、2002年に県営公園として開園しました。
しかも今も、航空自衛隊入間基地がすぐ隣
入間基地の公式アクセスでは、稲荷山公園駅から基地まで徒歩約5分。駅、公園、基地が非常に近い場所へ集まっています。
航空祭の日は「臨時改札」まで登場してきた
西武鉄道の2018年公式案内には、入間航空祭当日に稲荷山公園駅の臨時改札口を利用すること、さらにその臨時改札が「大変混雑」すると明記されています。航空祭に合わせて普通電車の増発や特急の臨時停車も行われていました。
稲荷山公園駅の基本情報
| 駅名 | 稲荷山公園駅(SI22) |
|---|---|
| 路線 | 西武池袋線 |
| 所在地 | 埼玉県狭山市稲荷山1-1 |
| 隣駅 | 武蔵藤沢駅 − 稲荷山公園駅 − 入間市駅 |
| 駅前 | エミパーク狭山稲荷山(狭山稲荷山公園) |
| 入間基地 | 公式案内では稲荷山公園駅から徒歩約5分 |
| 航空祭 | 2026年11月3日(火・祝)開催予定 |
現在の西武鉄道公式ページでも、稲荷山公園駅は池袋線の駅として案内され、トイレ・待合室・エレベーター・エスカレーターなどを備えています。
なぜホームのすぐ横に「米軍基地跡地」があるの?
答えは、戦前から続くこの一帯の“飛行場の歴史”にあります
現在の狭山・入間エリアに広がる基地跡地は、もともと1938年に旧陸軍士官学校が設けられた地域でした。戦後の1945年に米軍へ接収され、その後「ジョンソン基地」として使用されます。
埼玉県の資料によれば、1958年以降に土地が数回に分けて返還され、返還地の一部は航空自衛隊入間基地として管理・使用されていきました。現在の狭山稲荷山公園にあたる土地も、米軍から返還された基地跡地です。
この一帯に旧陸軍士官学校が設置されます。
終戦後、米軍に接収。のちに「ジョンソン基地」として使用される地域になります。
土地の返還が段階的に進みます。
現在の狭山稲荷山公園につながる基地跡地も米軍から返還されました。
狭山稲荷山公園が県営公園として開園。現在は芝生や林が広がる市民の憩いの場所になっています。
駅のホームから見える“緑”は、歴史の痕跡でもある
現在の狭山稲荷山公園は16.5ヘクタール。県は、この場所を戦後に米軍が使用した「ジョンソン飛行場跡地の一部」と明記しています。
今では芝生広場やアカマツ、コナラなどが広がり、春になると約300本の桜が咲く公園です。駅を降りてすぐ公園へ入れるため、普段は「基地の町」というより、むしろ緑の玄関口という印象のほうが強いかもしれません。
稲荷山公園駅は「昔の基地跡地を見るために遠くまで歩く駅」ではありません。駅を降りた瞬間から、その跡地を再利用した現在の公園が目の前にある。この距離感そのものが、この駅の特徴です。
そして年に一度、駅の空気が完全に変わる「入間航空祭」
航空自衛隊入間基地で行われる入間航空祭は、展示飛行や航空機・装備品の展示などを通じて、航空自衛隊や入間基地の活動を紹介する一般開放行事です。
2025年は11月3日に開催され、入場無料・事前予約不要で実施されました。2026年についても、狭山市は11月3日(火・祝)の開催予定を案内しています。
特に規模感が分かりやすいのが2024年。5年ぶりの本格開催となり、公式系の自衛隊資料では約25万人が来場したとされています。
なぜ航空祭の日だけ「臨時改札」が必要なの?
小さな駅の目の前に、数十万人規模の目的地が突然現れるから
普段の稲荷山公園駅と、航空祭開催日の稲荷山公園駅では、人の流れがまったく違います。
西武鉄道の2018年公式情報では、航空祭に合わせて普通電車を増発し、一部特急レッドアロー号を稲荷山公園駅へ臨時停車。さらに通常の改札とは別に臨時改札が使用され、「臨時改札口は大変混雑します」と案内していました。
つまり臨時改札はちょっとしたサービスではなく、航空祭によって一気に膨らむ人流を処理するための、かなり本気の駅運用だったわけです。
過去にはこんな特別運用も
- 稲荷山公園駅に臨時改札口を設置
- 池袋線の普通電車を増発
- 一部列車を入間市・飯能方面へ延長運転
- 特急レッドアロー号の一部を稲荷山公園駅へ臨時停車
- ICカードへの事前チャージを呼びかけ
※上記は過去の西武鉄道公式案内に基づくものです。2026年も同じ運用になるとは限りません。
「改札がカオス化」は大げさ?実際どれくらい混む?
「カオス」はもちろん公式用語ではありません。ただし、普段の駅とは比較できないレベルの人流が発生すること自体は、公式情報と実際の来場記録の両方から確認できます。
航空自衛隊は2025年の案内で、稲荷山公園駅と狭山市駅を最寄駅として公共交通利用を求め、周辺道路についても「大変混雑」すると明記。稲荷山公園駅南口周辺では、航空祭当日に車両通行止めも設定されました。
2024年の来場者による記録でも、稲荷山公園駅に臨時改札が設置されていたことや、終了後にホームが混雑していた様子が報告されています。
2026年の混雑ピーク、臨時改札、臨時列車、列車の停車駅などは、2026年版の西武鉄道・入間基地の公式発表を確認してください。過去の運用だけを見て行動を決めるのは避けたほうが安全です。
2026年の入間航空祭はいつ?
| 開催予定日 | 2026年11月3日(火・祝) |
|---|---|
| 会場 | 航空自衛隊 入間基地 |
| 最寄駅候補 | 稲荷山公園駅、狭山市駅など |
| 2026年の詳細時間 | 2026年8月8日時点では今後の公式発表を要確認 |
| 臨時改札 | 2026年の実施有無は今後の西武鉄道発表を要確認 |
| 臨時列車 | 2026年の運転内容は今後の公式発表を要確認 |
狭山市は2026年7月22日更新の案内で、2026年11月3日に入間航空祭が開催予定であることを公表しています。ただし、観覧席や駐車場返礼品を含め「予定であり変更となる場合がある」としています。
航空祭へ行かなくても面白い駅です
この駅の面白さは、航空祭の日だけではありません。
駅前に広がる狭山稲荷山公園は、約300本の桜が咲く春の名所。芝生や林が広がり、「かつて基地だった場所」という歴史を知らなければ、ごく自然豊かな都市公園に見えます。
しかし背景を知ってから歩くと景色が変わります。
旧陸軍の施設があり、戦後は米軍が使い、返還後は公園や航空自衛隊基地へ。
稲荷山公園駅は、その土地利用の変化を今も目の前で感じられる駅なのです。
SNS・ブログで見つけた、航空祭当日のリアルな空気
航空祭当日に知っておきたいこと
帰りの時間こそ余裕を
大規模イベントでは終了後に人が一斉に駅へ向かいます。過去の公式案内でも臨時改札の混雑が注意喚起されています。帰宅時間には余裕を持ったほうが安心です。
車より公共交通が基本
2025年の航空祭では一般来場者用駐車場はなく、基地側も公共交通機関の利用を案内。周辺道路の混雑や交通規制も実施されました。
稲荷山公園駅だけが入口ではない
2025年は稲荷山公園駅のほか、狭山市駅も最寄駅として公式案内されました。会場内の出入口も複数あります。2026年も最新の会場マップを確認してから動くのがおすすめです。
駅との相性|なぜ入間航空祭と稲荷山公園駅は切り離せない?
航空祭と鉄道イベントがここまで直結する駅は、西武線の中でもかなり特殊です。
大規模イベントの最寄駅というだけなら他にもあります。しかし稲荷山公園駅の場合、線路・駅・旧基地跡地・現在の航空自衛隊基地がほぼひと続きの土地として存在しています。
だから航空祭の日だけ、普段は穏やかな公園駅が巨大イベントの玄関口になる。
そして過去には、そのためだけに臨時改札が開き、列車が増え、特急まで臨時停車した。
11月3日だけは「基地の玄関口」。
この振れ幅こそ、稲荷山公園駅最大の個性です。
関連するekirip記事
Q&A|稲荷山公園駅と入間航空祭
A. はい。正確には、駅前の現在の狭山稲荷山公園が、戦後に米軍が使用したジョンソン飛行場跡地の一部です。1973年に米軍から返還されました。
A. いいえ。現在、公園は県営公園として利用されています。一方、そのすぐ近くには航空自衛隊入間基地があります。
A. 入間基地公式案内では、稲荷山公園駅から徒歩約5分です。
A. 少なくとも過去の西武鉄道公式資料では、航空祭当日に臨時改札口を設置・使用していたことが確認できます。2026年については今後の公式発表を確認してください。
A. 狭山市は2026年11月3日(火・祝)に開催予定と案内しています。2026年8月8日時点では詳細プログラムや鉄道の特別運用について今後の発表を待つ項目があります。
A. 2025年の公式案内では一般来場者用駐車場はなく、公共交通利用が求められていました。2026年も最新案内を確認してください。
この駅を575にしてみた
芝生越え
年に一度の
空の駅
一言でいうと
そして入間航空祭の日だけ、その特殊な立地が一気に表へ出てきます。
普段は静かな公園駅。航空祭の日だけ、首都圏有数の“イベント駅”になる
稲荷山公園駅のホームを降りると、目の前には広い緑があります。
ところがその土地の歴史をたどると、旧陸軍、米軍のジョンソン基地、返還、県営公園、そして現在の航空自衛隊入間基地へとつながっていきます。
さらに入間航空祭の日には、過去に臨時改札、増発列車、特急の臨時停車まで実施されました。
「なぜこんなところに駅と基地が密着しているの?」
その答えは、駅だけを見ても分かりません。公園の芝生と、その向こうの基地まで含めて見ると、稲荷山公園駅という場所の面白さが一気につながります。
