旧「遊園地西駅」は改札の先に観覧車!西武園ゆうえんち“駅前1秒”の衝撃配置
いまの西武山口線「西武園ゆうえんち駅」は、2021年3月12日まで「遊園地西駅」という名前でした。かつてここでレオライナーを降りると、駅前はもう遊園地。西口ゲートがほぼ目の前にあり、その向こうには西武園ゆうえんちを象徴する巨大な観覧車が視界へ飛び込んでくる——そんな、普通の駅とはかなり違う景色がありました。
しかも、この大観覧車は現在すでに撤去されています。つまり「遊園地西駅」という駅名と巨大観覧車が同時に存在した景色は、もう再現できません。今回は、なぜここまで駅と遊園地が密着していたのか、そして現在は何が変わったのかを追います。西武鉄道の公式資料では、遊園地西駅は1985年4月25日に開業し、2021年3月13日に「西武園ゆうえんち駅」へ改称されています。
旧・遊園地西駅は西武園ゆうえんち西側の入口に隣接し、過去の記録では「駅を出て1秒で遊園地」「駅を降りると目の前が西口ゲート」と表現されるほどの近さでした。駅前や園内から大観覧車を望めたことも、この駅の“遊園地に着いた感”を強烈にしていました。
点数ではなく、この場所の特徴を6方向の感覚で表しています。
交通の便利さ
現在もメインエントランスが駅を降りてすぐにある
日常の買い物
旧駅時代も西口ゲートが駅前に設けられていた
外食・カフェ
1985年開業から遊園地アクセスを担ってきた
子育て環境
2021年のリニューアルで駅名自体が施設名になった
自然・散歩
レオライナーという新交通システムでアクセスする
地域のにぎわい
旧大観覧車と駅が同じ景観に収まる独特の時代があった
改札を出ると、本当にいきなり観覧車だった?
「改札を出た瞬間、目の前に観覧車」という表現は、当時の駅前のインパクトを表すにはかなり近いものです。ただし、観覧車そのものが改札正面の数メートル先に建っていた、という意味ではありません。
旧・遊園地西駅は、西武園ゆうえんちの西口にほぼ直結していました。2012年の現地記録では「駅を降りると、目の前が遊園地の西口ゲート」、2016年の案内でも「改札を抜けてすぐ右手に、チケット販売窓口と入園ゲート」と紹介されています。
さらに当時の大観覧車は地上約62mという巨大構造物。園内の高低差がある場所でも目立つ存在で、過去の写真・現地記録でも駅周辺から観覧車が見える構図が残っています。
「遊園地西」という少し不思議な駅名を降りる → 改札を抜ける → 遊園地のゲート → 巨大観覧車。駅から目的地へ“移動する”というより、駅そのものが遊園地の入口装置のような構造でした。
なぜ「遊園地西駅」という名前だったの?
理由はかなりシンプルです。駅が西武園ゆうえんちの西側に位置していたためです。
遊園地西駅は1985年4月25日、西武山口線が現在のレオライナー方式の新交通システムとして開業した日に誕生しました。西武鉄道の公式年譜でも、この日に「山口線新交通システム開業」と記録されています。
普通の「最寄り駅」より、さらに近かった
駅から遊園地まで徒歩5分、10分というレベルではありません。過去の記録では駅前すぐが西口ゲート。しかも駅舎やホーム自体にも遊園地らしい雰囲気があり、ホームから園内が見えたという記録も残っています。
西武園ゆうえんちへ向かう一日の中で、「駅を出てから目的地まで歩く」という場面がほとんどない。この近さこそ、遊園地西駅の最大の個性でした。
「遊園地西駅」から「西武園ゆうえんち駅」へ変わった理由
大きな転換点は2021年です。
西武鉄道は2020年2月、西武園ゆうえんちの大規模リニューアルに合わせ、駅名変更を発表しました。その公式資料には、リニューアル後に遊園地西駅側が新しい西武園ゆうえんちのメインゲート最寄り駅になるため、来園者に分かりやすい「西武園ゆうえんち駅」という名称を選んだと明記されています。
| 時期 | 駅名 | 遊園地との関係 |
|---|---|---|
| 1985年4月25日〜 | 遊園地西駅 | 西武園ゆうえんち西側の入口に隣接 |
| 2021年3月13日〜 | 西武園ゆうえんち駅 | リニューアル後のメインエントランス最寄り駅 |
同じタイミングで、それまで「西武遊園地駅」と呼ばれていた隣駅は「多摩湖駅」へ変更されました。西武鉄道の年譜でも、2021年3月13日の駅名変更として2駅が記録されています。
[ekirip-chart type="bar" title="駅名が変わる前後の期間" description="遊園地西駅として開業した1985年から2021年の改称までと、改称後2026年までの年数を単純比較" labels="遊園地西駅時代|西武園ゆうえんち駅時代" values="36|5" unit="年" source="西武鉄道 年譜・駅名変更資料" source_url="[https://www.seiburailway.jp/company/history/chronology/](https://www.seiburailway.jp/company/history/chronology/)" note="年単位の概算比較。遊園地西駅は1985年4月25日開業、西武園ゆうえんち駅への改称は2021年3月13日。2026年8月時点までを年数で整理した目安です。"]そして最大の違い。「あの観覧車」はもうない
旧・遊園地西駅時代の景色を語るうえで欠かせない大観覧車ですが、現在は営業していません。
西武園ゆうえんち公式のお知らせ一覧では、2022年5月18日に大観覧車の営業休止が告知され、その後2023年11月14日に「大観覧車営業終了・撤去のお知らせ」が掲載されています。
過去の資料では、大観覧車は地上約62m。西武園ゆうえんちのシンボルとして紹介されていました。
観覧車は消えた。でもゴンドラは残っている
観覧車そのものは姿を消しましたが、西武園ゆうえんち公式では、かつて大観覧車で使われたゴンドラ2台を「思い出の大観覧車ゴンドラベンチ」としてバラエンに設置したことを案内しています。
中に入って休憩できるフォトスポットとして再利用されているため、旧・遊園地西駅時代を知る人にとっては、観覧車の記憶に触れられる数少ない場所です。
現在、駅を出ると最初に何が見える?
現在も「駅を降りたら、ほぼ遊園地」という近さ自体は変わっていません。
西武園ゆうえんち公式は「西武園ゆうえんち駅下車目の前」と案内しており、2021年のリニューアル後はメインエントランスがこの駅側へ一本化されました。
ただし、かつて巨大観覧車が作っていたシルエットはありません。現在は昭和レトロをテーマにした入口空間や路面電車などが、遊園地へ入っていく導入部分を担っています。公式のバラフェスタ案内でも「西武園ゆうえんち駅を降りてすぐ、目の前に現れる路面電車」と紹介されています。
| 旧・遊園地西駅時代 | 現在 | |
|---|---|---|
| 駅名 | 遊園地西駅 | 西武園ゆうえんち駅 |
| 遊園地入口 | 西口ゲートが駅前 | メインエントランスが駅前 |
| 象徴的な景色 | 巨大な大観覧車 | 昭和レトロのエントランス・路面電車 |
| 大観覧車 | 営業 | 営業終了・撤去済み |
SNS・過去記録で見る「遊園地西駅」の空気
この配置、よく考えるとかなり特殊
大型テーマパークの最寄駅が駅前という例自体は珍しくありません。ただ、遊園地西駅のおもしろさは、小さな1面1線の駅を降りた直後、巨大遊園地の景色へ一気に切り替わるところにありました。
駅前商店街を抜けるわけでも、長いデッキを歩くわけでもない。レオライナーで狭山丘陵の中を走り、駅へ着いたら遊園地。この切り替わりの速さが、独特の非日常感を作っていたと考えられます。
現在の駅位置そのものは旧・遊園地西駅と同じですが、大観覧車は撤去されています。「駅+観覧車」という当時の景色をそのまま現地で再現することはできません。
一方、現在も西武園ゆうえんちのメインエントランスは駅前。さらに園内のバラエンには旧大観覧車のゴンドラが残されているため、昔と今を比べながら歩く楽しみはあります。
駅との相性|西武線でもかなり珍しい「目的地そのもの」の駅
西武線には、西武球場前駅のように大規模施設のほぼ目の前へ到着する駅があります。しかし「西武園ゆうえんち駅」は、さらに駅名そのものが目的地です。
2021年の駅名変更は単なる名称変更ではなく、遊園地の入口をこの駅側へ明確に集約するリニューアルとセットでした。西武鉄道自身も、来園者にとって「わかりやすく、ご利用しやすい駅名」とすることを改称理由に挙げています。
結果として、旧「遊園地西」という少し謎めいた名前から、現在は「この電車を降りれば西武園ゆうえんち」と一発で分かる駅になりました。
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少し字余りならぬ“景色余り”なのが、この駅のおもしろさ。昔はそこへ巨大な観覧車まで加わっていました。
よくある質問
ありません。2021年3月13日に「西武園ゆうえんち駅」へ改称されました。駅そのものが別の場所へ移ったわけではありません。
はい。旧駅時代の記録では、駅前すぐに西口ゲートがあり、「駅を降りると目の前」と紹介されています。
ありません。大観覧車は営業休止後に営業終了・撤去が発表されました。現在はゴンドラ2台がバラエンのベンチ兼フォトスポットとして残されています。
はい。現在も西武園ゆうえんち駅はメインエントランスのすぐ前です。公式案内でも駅下車「目の前」とされています。
別の駅です。遊園地のメインエントランスへ向かうなら山口線の「西武園ゆうえんち駅」が基本です。西武園駅は西武園線の駅で、西武園競輪場方面に便利です。
一言で言うと
そして、その景色をさらに派手にしていたのが、空高くそびえていた大観覧車でした。
1985年に生まれた「遊園地西駅」。レオライナーを降り、改札を抜けると遊園地が始まり、視界には巨大観覧車が入ってくる。駅名も、入口も、乗り物も、全部がひとつの“遊園地へ到着する体験”になっていました。
2021年、駅は「西武園ゆうえんち駅」へ。そして大観覧車も姿を消しました。でも、駅と遊園地の距離の近さだけは今も健在。昔を知ってから現在の駅を降りると、何気ない駅前の景色が少し違って見えるかもしれません。
