富士見台は「鉄腕アトム」誕生の街|手塚治虫と虫プロダクションのアニメ史

東京都 / 練馬区 / 池袋線 | 更新日: 2026-08-16
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富士見台は「鉄腕アトム」誕生の街|手塚治虫と虫プロダクションのアニメ史 - 富士見台駅の写真

THIS IS EKIRIP LOCAL GUIDE|富士見台のアニメ史

富士見台は「鉄腕アトム」誕生の街|虫プロダクションと手塚治虫のアニメ史

西武池袋線・富士見台駅から住宅街へ歩いていくと、日本のテレビアニメ史につながる場所があります。手塚治虫が1960年にこの地へ移り、翌1961年に手塚治虫プロダクション動画部を立ち上げ、のちの虫プロダクションへ。ここから1963年、国産初の長編連続テレビアニメシリーズ「鉄腕アトム」が放送されました。
「日本のアニメは富士見台だけで生まれた」と言うのは少し違います。しかし、毎週テレビで30分のアニメを見るという日本独自の文化を大きく前へ進めた場所のひとつが、富士見台だったことは間違いありません。

#富士見台 #虫プロダクション #手塚治虫 #鉄腕アトム #練馬アニメ

最終確認:2026年8月16日|虫プロダクション公式・手塚治虫公式・練馬区公式情報を確認

3秒でわかる要点
  • 手塚治虫は1960年、現在の練馬区富士見台に自宅を新築。
  • 1961年に「手塚治虫プロダクション動画部」が発足し、1962年に虫プロダクションへ改称。
  • 1963年1月1日、「鉄腕アトム」のテレビ放送がスタート。
  • 練馬区は東映動画の「白蛇伝」と虫プロの「鉄腕アトム」を根拠に「ジャパンアニメーション発祥の地」を掲げています。
  • 現在の虫プロダクションも富士見台2丁目に所在。ただし1973年に旧虫プロが倒産し、現在の会社は1977年に旧虫プロを受け継いで設立された「新虫プロ」です。
EKIRIP SIX SENSE
富士見台を6つの特徴で見る

点数ではなく、この場所の特徴を6方向の感覚で表しています。

交通の便利さ日常の買い物外食・カフェ子育て環境自然・散歩地域のにぎわい六感

交通の便利さ

西武池袋線で池袋方面からアクセスできる住宅街

日常の買い物

虫プロと鉄腕アトムにつながるアニメ史が街の大きな個性

外食・カフェ

1960年代から続く手塚治虫ゆかりの歴史を確認できる

子育て環境

駅前商店街と住宅街を歩いて回れる

自然・散歩

現在も虫プロダクションが富士見台に所在する

地域のにぎわい

観光施設が集中する街ではなく住宅地の中を歩くため配慮が必要

富士見台と虫プロダクションは、どんな関係?

場所 東京都練馬区富士見台
最寄り 西武池袋線・富士見台駅/練馬高野台駅
虫プロ所在地 東京都練馬区富士見台2-30-5
歴史の起点 1960年、手塚治虫が当時の練馬区谷原町、現在の富士見台に自宅を新築
動画部発足 1961年6月
虫プロへ改称 1962年1月
代表的作品 「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」「リボンの騎士」「どろろ」「あしたのジョー」など

現在の虫プロダクション公式サイトでは、会社は富士見台駅と練馬高野台駅の中間に位置すると案内され、現在は練馬高野台駅の方が近く分かりやすいとしています。練馬高野台駅からは徒歩10〜15分の案内です。

街歩きの注意
虫プロ周辺はテーマパークや公開型の観光施設ではなく、普通の住宅街です。会社内部の見学を前提にせず、私有地への立ち入り、建物内部の撮影、近隣住宅への迷惑になる行為は避け、街の歴史を静かにたどる散歩として楽しむのがよさそうです。

なぜ富士見台が「アニメの聖地」と言われるの?

WHY?

理由は、毎週テレビでアニメを見る時代を開いた「鉄腕アトム」

手塚治虫公式年譜によると、1960年8月、手塚は当時の練馬区谷原町、現在の富士見台に家を新築しました。1961年6月に手塚治虫プロダクション動画部を設立。1962年1月には名称を虫プロダクションへ変更し、同年4月に新スタジオが完成します。

そして1963年1月1日、「鉄腕アトム」がフジテレビで放送開始。手塚治虫公式ではこれを国産初の長編テレビアニメシリーズとしています。1966年12月までに193本が制作され、公式年譜には平均視聴率25%、最高40.3%という数字も残されています。

つまり富士見台のすごさは、単に有名漫画家が住んでいたことではありません。漫画のキャラクターを「毎週テレビの中で動かす」という巨大な実験が、ここから本格的に走り始めたことにあります。

1960年から1963年、わずか3年で何が起きた?

1960
手塚治虫が富士見台へ

当時の練馬区谷原町、現在の富士見台に家を新築します。

1961
動画部が誕生

手塚治虫プロダクション動画部を設立。漫画家・手塚治虫のアニメ制作が組織として動き始めます。

1962
「虫プロダクション」へ

1月に名称変更。4月に新スタジオ完成、12月には株式会社虫プロダクションとして新発足します。

1963
鉄腕アトム放送開始

1月1日からテレビ放送開始。同年にはアメリカでも「ASTRO BOY」として放送されました。

「日本のアニメ産業が富士見台で生まれた」は本当?

これは少し言い方に注意が必要です。

練馬区公式は、1958年に東映動画が制作した日本初の劇場用カラー長編アニメーション「白蛇伝」と、1963年に虫プロダクションが制作した30分連続テレビアニメ「鉄腕アトム」の両方を挙げ、練馬区全体を「ジャパンアニメーション発祥の地」としています。現在も区内には約100社のアニメ制作関連会社が所在すると案内しています。

つまり
「日本アニメそのものが富士見台だけで誕生した」というより、劇場アニメの大泉と、テレビアニメの富士見台。この2つを中心に練馬から日本のアニメ産業が大きく育っていった、と理解すると分かりやすいです。

当時の富士見台は、手塚治虫の“仕事場そのもの”だった

手塚治虫公式サイトには、1960年代の富士見台で「鉄腕アトム」を制作している手塚本人の記録が残されています。虫プロでアトムを描く姿、動画を描く姿、1963年に撮影スタジオで作業を見る姿などが紹介され、当時は自宅とスタジオが庭続きだったことも確認できます。

仕事場へ通勤するというより、生活と制作現場がほとんど一体化していた場所。今では静かな住宅地である富士見台に、毎週放送されるテレビアニメを成立させようとする制作現場があったと考えると、街の見え方が少し変わります。

虫プロと手塚プロは同じ会社?

WHAT IS?

名前は似ていますが、別の会社です

ここは意外と混同されやすいポイントです。

手塚治虫公式の「虫さんぽ」でも、虫プロダクションと手塚プロダクションは別会社であることが説明されています。手塚は1961年からアニメ制作を本格化しましたが、アニメの仕事量が増大。1968年にマンガ制作を中心とする手塚プロダクションを新たに設立しました。

手塚プロは当初、富士見台駅前の建物を間借りし、1970年から1976年までは駅周辺の越後屋ビルを仕事場としていました。つまり富士見台には、虫プロだけでなく手塚プロ初期の足跡も重なっているのです。

昔の虫プロと、現在の虫プロも同じ会社ではない

さらにもうひとつ知っておきたいのが、会社としての歴史です。

虫プロダクション公式沿革によると、手塚治虫が立ち上げた旧虫プロは1973年に倒産しました。その後、1977年11月26日に旧虫プロを受け継ぐ形で虫プロダクション株式会社、いわゆる「新虫プロ」が設立されています。

現在も虫プロダクションは富士見台2丁目に所在しており、旧虫プロ作品を受け継ぎながらアニメーション制作を続けています。

SNS・ネットで見つけた「富士見台と虫プロ」の記憶

TEZUKA OFFICIAL

元虫プロ社員と歩く「虫さんぽ」

手塚治虫公式サイトでは、元虫プロ社員の石津嵐さんらと富士見台を歩く詳細な記録を公開。駅前から旧手塚プロゆかりの場所、虫プロ周辺まで、当時の証言を交えて紹介しています。

現在の街と1960〜70年代の制作現場を重ねて読む資料としてかなり濃い内容です。
手塚治虫公式「虫さんぽ」を見る
X

今も残る虫プロの建物を訪ねる投稿

2025年には、富士見台に残る虫プロゆかりの建物を訪れた記録もXに投稿されています。手塚治虫が富士見台で暮らしていた時代を、現在の街からたどろうとする人が今もいます。

富士見台が現在進行形で「手塚治虫ゆかりの地」として歩かれていることが分かります。
Xの投稿を見る
X|TEZUKA GOODS

地元の和菓子にも残る手塚治虫とのつながり

手塚プロダクション関連アカウントでは、虫プロがある富士見台の御菓子司木村家と手塚治虫との土地のつながりを紹介した投稿も確認できます。

スタジオだけを見るより、当時のスタッフや手塚治虫が暮らした「街」として歩くと富士見台の面白さが増します。
Xの投稿を見る
LOCAL ARCHIVE

2017年にはアニメ聖地巡礼ツアーも

練馬経済新聞では、虫プロダクションなど手塚治虫ゆかりの場所を巡る「富士見台アニメ聖地巡礼ツアー」が実施された記録も確認できます。

富士見台の虫プロ史は、一部ファンだけの小ネタではなく、地域のアニメ文化として紹介されてきました。
当時の記事を見る

富士見台駅から歩くなら、こんな街歩きが自然

富士見台駅 駅前・商店街 手塚治虫ゆかりの街並み 虫プロ周辺

虫プロダクション公式では現在、練馬高野台駅から向かうルートの方が近く分かりやすいと案内しています。一方、「手塚治虫と富士見台」という街の物語を感じながら歩くなら、富士見台駅を起点にするのも面白いルートです。

ただし、現在の虫プロダクションは一般観光施設ではありません。目的地に到着して建物を長時間撮影するより、駅から住宅街へ続く距離そのものを「ここに毎週アニメを作る人たちが行き来していた」と想像しながら歩く方が、この街らしい楽しみ方です。

駅との相性|派手な聖地ではないからこそ面白い

富士見台駅は、大きなアニメミュージアムが駅前に建っているわけでも、キャラクター装飾で埋め尽くされているわけでもありません。

駅前にはスーパーや商店があり、少し歩けば住宅街。その日常の風景の中に、1960年代の日本アニメ史が折り重なっています。

「こんな普通の住宅街から、アトムが飛び立ったのか。」

そのギャップこそ、富士見台の面白さかもしれません。

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こんな人におすすめ

  • 鉄腕アトムや手塚治虫が好きな人
  • 日本のテレビアニメ史に興味がある人
  • 派手な観光スポットより、街に残る歴史を探す散歩が好きな人
  • 大泉学園だけではない「アニメのまち練馬」を知りたい人
  • 西武池袋線沿線の意外な歴史を探している人

この街の歴史を575にしてみた

富士見台
アトムが生まれ
街の奥

富士見台・虫プロについてよくある質問

Q. 虫プロダクションは富士見台に今もありますか?

はい。虫プロダクション公式では現在の所在地を東京都練馬区富士見台2-30-5と案内しています。ただし、1973年に倒産した旧虫プロと、1977年に設立された現在の新虫プロは法人として区別して理解する必要があります。

Q. 「鉄腕アトム」は富士見台で作られたの?

手塚治虫公式資料では、1960年代の東京・富士見台にあった虫プロダクションで「鉄腕アトム」を制作していたことが確認できます。1963年1月1日にテレビ放送が始まりました。

Q. 日本初のアニメが「鉄腕アトム」なの?

いいえ。「鉄腕アトム」以前にも日本のアニメーション作品は存在します。練馬区では1958年、東映動画による日本初の劇場用カラー長編アニメーション「白蛇伝」が制作されています。「鉄腕アトム」の重要性は、国産初の長編連続テレビアニメシリーズとして毎週放送する仕組みを成立させた点にあります。

Q. 虫プロダクションは見学できますか?

記事確認時点で、一般観光施設として自由見学できるという公式案内は確認できません。会社や近隣住宅の迷惑にならないよう、外観を見る場合も公道から短時間にとどめるのが安心です。

Q. 富士見台駅と練馬高野台駅、どちらが近い?

虫プロダクション公式は、富士見台駅と練馬高野台駅の中間に位置し、練馬高野台駅開業後は「こちらの方が近く・分かりやすい」と案内しています。公式案内では練馬高野台駅から徒歩10〜15分です。

一言で言うと

富士見台は、「漫画の神様が住んだ街」で終わらない。

手塚治虫が本気でテレビアニメという新しい産業に挑み、「鉄腕アトム」が毎週日本のお茶の間へ飛び出していった。その制作史が今も住宅街の中に重なっている、静かなアニメ史の聖地です。

富士見台を歩くと、日本のテレビアニメが急に身近になる

「鉄腕アトム」が1963年に始まったことは、年表を見れば数秒で分かります。

でも、そのアニメを作った場所が、西武池袋線の富士見台駅から歩ける普通の住宅街だったと知ると、歴史は急に立体的になります。

大泉では劇場アニメが育ち、富士見台では虫プロがテレビアニメへ挑戦した。現在も多くのアニメ関連会社が集まる練馬区の原点をたどるなら、富士見台は外せない一駅です。

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Editorial information

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記事の最終更新
2026-08-16
掲載・修正方針
公式情報や現地情報をもとに正確性の確認に努め、変更を確認した場合は随時更新します。
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